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IBMがクラウド・コンピューティングへの取り組みを加速、今度は2大学と技術提携

“仮想化”時代の大規模分散Web環境に照準
(2008年03月27日)

 米国IBMは3月26日、クラウド・コンピューティング技術の共同研究に向け、米国のジョージア工科大学およびオハイオ州立大学と提携すると発表した。大規模な分散Webコンピューティング環境でのサーバ自動管理機能や高可用性技術を共同で開発するとしている。

 IBMと両大学によると、提携の主目的は、システム/リソースを効果的に管理したり、サービスがダウンしたときでも問題がコンピューティング環境全体に波及するのを防いだりするソフトウェアの開発推進にある。また両者は、大規模な環境でシステムの可用性とパフォーマンスのバランスを確保する自動管理ソフトの開発にも取り組むことになっている。

 加えて、サーバのアップデート時に仮想パーティションをシャットダウンできるようインフラを変更するソフトウェアなども、共同で取り組むテーマに含まれるという。これに付随して、作業負荷を認識し、それを他のサーバや仮想エリアに分散させることで、システムを停止させることなく運用を継続できるようにするソフトウェアも開発される可能性がある。

 IBMと両大学による共同開発の最初の成果は、12カ月以内に公表される見通しだ。「IBMと両大学は今後2年にわたって、研究成果を製品に盛り込む方法を共同で探っていく」と、IBMの広報担当者は述べている。

 IBMは、同社がクラウド・コンピューティングと呼ぶ大規模コンピューティング環境の特徴の1つとして、拡張性の高い大規模データセンターに格納されているデータやサービスに、インターネットを介して接続されたデバイスからアクセスできる点を挙げている。IBMのオートノミック・コンピューティング担当バイスプレジデント、マット・エリス(Matt Ellis)氏は、ソーシャル・ネットワーキングやストリーミング・メディア、モバイル・デバイスなどが普及するにつれて、こうした環境への需要が高まっていると話す。

 またEllis氏は、クラウド・コンピューティングこそ、アプリケーションや情報管理サービスを提供するコスト効率の高い方法であり、大規模仮想環境への急激なシフトに追いつくうえで大学との共同研究は重要だと語る。

 システム変更のスピードを速めたくても、新しいサーバ・マシンやストレージの追加には相応の時間がかかるという制約が、物理的なデータセンターにはある。しかし、コンピューティング環境の仮想化が進めばそうした制約はなくなると、Ellis氏は強調する。

 両大学は、IBMとの共同プロジェクトに歩調を合わせる形で、専門の技術者を養成するためのカリキュラムを新たに設ける予定だ。ブレード・サーバやストレージ、ソフトウェア、ネットワーキング機器などのインフラストラクチャについては、IBMが両大学に提供することになっている。

 この半年ほどの間、IBMはクラウド・コンピューティングへの取り組みに力を入れている。昨年10月には、Googleと共同で、ワシントン大学やマサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学、メリーランド大学などに対し、大規模分散コンピューティング・システム向けのソフトウェアの開発に関するカリキュラムの創設と支援を持ちかけた。IBMは翌月、この取り組みを企業向けに拡張する「Blue Cloud」構想も発表している(関連記事)。

 また、IBMは今回の発表の1週間前にも、コラボレーティブ・ソフトやITサービスの開発プロジェクトを進める企業に「IBM Idea Factory for Cloud Computing」などのサービスを提供するべく、アイルランドのダブリンにクラウド・コンピューティング施設を開設することを明らかにしている(関連記事)。

(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)

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