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【IBM IT VISION】

IBMの日米キーパーソンが語る、クラウド・コンピューティングの“あるべき姿”

「簡素化」「共有化」「ダイナミック」の3ステップでクラウド環境の実現を目指す
(2008年08月05日)

最近のIT業界での注目のキーワードの1つに「クラウド・コンピューティング」がある。次世代コンピューティング・モデルとして大手ITベンダーがこぞってクラウドへの投資意欲を高めている。そこで本稿では、8月5日に開催された「IBM IT VISION」(主催:日本IBM)で、米国そして日本のIBMのキーパーソンから語られた、クラウド・コンピューティングによる次世代IT環境の“あるべき姿”を紹介する。



山上朝之
Computerworld編集部

「グリーンIT」と「クラウド」がこれからの企業変革の要

 「会社を変革したいと考えているCEOは、2年前には世界で65%だったが、現在では83%に増えている。日本にかぎっていえば、実に96%のCEOがそう考えている」――。そう語るのは、日本IBMの代表取締役社長執行役員、大歳卓麻氏だ。現在、企業が社内変革を推進する場合、時代背景も鑑みたいくつかの重要な要素が挙げられるとするが、その中でも同氏は、「グリーンIT」と「クラウド・コンピューティング」がキーワードになると述べた。

 大歳氏は、CSR(企業の社会的責任)を企業の成長を阻害する要因ととらえるのではなく、逆にチェンジ・ドライバと位置づけることが重要だと語った。そのうえで同氏は、日本IBMのCO2削減の取り組みを紹介した。「当社は、1990年からCO2削減の取り組みを本格化したが、2005年までの累計で1990年比50%の削減を達成した。さらに2012年で、2005年比12%の削減目標を掲げている。この数値は、1990年比では68%の削減となる」(大歳氏)


日本IBMの代表取締役社長執行役員、大歳卓麻氏

 こうした取り組みは、データセンターの電力消費量削減や、エネルギー効率の高いハードウェア製品の利用、SCM(サプライチェーン管理)全体でのCO2削減の可視化など、さまざまな面で効率化につながり、企業成長の“糧”になっているという。

 そしてもう1つのキーワードであるクラウド・コンピューティングに関しては、それが内包する多様なメリットを大歳氏はうたった。「大型コンピュータから(同等性能を持つ)小型コンピュータへのパラダイム・シフトがかつて起こったが、クラウド・コンピューティングもIT基盤のあり方を抜本的に変革することになるだろう」(大歳氏)

 具体的には、クラウドの進展により、ITリソースの「所有モデル」から「使用モデル」への転換が起こるとする。クラウド環境下では、企業は提供されるサービスを“使用”するだけでリソースを“所有”する必要はなく、加えて比較的安価に最先端技術も利用できる。また、メンテナンスや保守を気にする必要もない。

 大歳氏は、クラウド環境のメリットを説明したあと、これを実現するうえでのIBMの強みを次のように語った。「当社はこれまで、高いセキュリティや可用性などが求められる基幹システムの豊富な構築実績がある。こうした信頼性にすぐれたコンピューティング環境とクラウド・コンピューティングの特徴を融合し、『エンタープライズ・クラウド・コンピューティング』としてサービスを提供していく」

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