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ヤフー、検索ログ保存の新プライバシー・ポリシーを発表――3カ月後に匿名化へ

従来の13カ月から大幅短縮。競合のマイクロソフトとグーグルは追随に否定的
(2008年12月18日)

 米国Yahoo!は12月17日、ユーザーのWeb検索ログ・データのほとんどを、従来よりも短い3カ月後に匿名化すると発表した。プライバシー保護の強化が狙いで、検索分野で同社のライバルとなるGoogleとMicrosoftにとってはプレッシャーとなりそうだ。

 これまでデータの保存期間を13カ月としてきたYahoo!だが(関連記事)、今回の変更により、ライバルよりも保存期間は大幅に短くなる。

 ライバル2社の場合、データ匿名化までの期間はYahoo!よりもかなり長い。Googleは今年9月、データ匿名化までの期間を18カ月から9カ月に短縮すると発表したが(関連記事)、それでもYahoo!の3倍だ。一方、Microsoftの保存期間は18カ月だが、同社は今月、もし他社が6カ月に短縮するのであれば追随するとの意向を示していた。


「Data Protection(データ保護)」に関する指針をまとめた欧州連合のサイト

 プライバシー活動家らはかねてから、検索キーワードなどのデータを基にすればユーザーの特定が可能だとして、懸念を表明してきた。IPアドレスを見れば、そのユーザーのISP(Internet Service Provider)と、おおよその居場所がわかるという。また、入力した検索キーワードから個人を特定できることも実証済みである。

 こうした調査結果などを受けて、欧州連合(EU)の管轄組織は、「検索エンジン側は遅くとも6カ月後にデータを破棄すべき」との勧告を行っており、EU加盟27カ国のデータ保護担当官もこれを支持している。この勧告は最終的に各国で法制化される可能性もあり、具体的には来年議論される予定となっている。

 EUが定めたガイドラインでは、情報(検索ログ・データ)は次のように定義されている。「ユーザーをより正確に識別するための情報。異なるコンピュータ上の異なるIPアドレスでログインしている場合でさえ、そのユーザーの認識に使用できる」

 これに対し、Googleなどの検索プロバイダー側は、検索結果の精度を高めたり、その他の検索サービスを改善したりするうえでは、ログ・データを保存して検索エンジンの使われ方を観察する必要があると主張してきた。

 Yahoo!は今回の発表声明でも、そうした考えをあらためて示したうえで、一部のデータについては、セキュリティ確保とオンライン詐欺防止の観点から「特定の限定的例外」として最長6カ月保存すると述べている。また、法的義務を果たすため、データによっては6カ月を超えて保存する場合もありうるとした。

 もっとも、「ユーザー・ログ・データを匿名化する」とYahoo!は声明で述べているが、どういうデータを収集しているかについては明らかにしてない。なお、破棄されるデータとしては、そのほかにページの閲覧履歴や広告バナーのクリックがある。

 Yahoo!の発表を受け、MicrosoftとGoogleもコメントを発表した。

 Microsoftは同日、Yahoo!の方針変更を歓迎しつつ、「データの保存期間よりも、データをいかに完全に匿名化するかのほうが重要だ。われわれは、Yahoo!やGoogleよりも匿名化を完全に行っている」とコメントした。同社によると、IPアドレスを完全に匿名化するだけでなく、Cookieも削除しているという。

 一方、Googleは「プライバシーの保護と検索エンジンの利便性をバランスさせることに努める」とコメントし、保存期間を短縮する考えがないことを示した。

 「仮に当社が(データ保存の)ポリシーを変更するとしても、他社の動向に左右されることはない」と、Googleのグローバル・プライバシー担当顧問、ピーター・フレイシャー(Peter Fleischer)氏は述べている。

(Jeremy Kirk/IDG News Serviceロンドン支局)

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