ビッグデータ時代の情報活用はどう変わる!?
膨大なデータを"宝の山"に変えるため、企業が押さえるべきポイントとは2011年にビッグデータは“元年”を迎えたと言われた。業界業種を問わず、さまざまな企業が従来の効率重視型から知識創造型ビジネスへの転換を模索する中で、導入の機運が高まっているのである。ただ、ビッグデータは決して“打ち出の小槌”でははない。単なるバズワードに終わらせることなく、ビッグデータへの取り組みを企業の細部にまで浸透させていくためには、どんな課題を乗り越えなければならないのだろうか。グローバルにビッグデータ市場をリードするEMCに話を聞いてみた。
小山健治/ライター
※ここでは一部を抜粋して掲載します。
ハードウェアの低価格化と
並列分散処理基盤の普及が後押し
データ・コンピューティング事業本部
テクノロジー&プロフェッショナルサービス部
仲田 聰氏
ビッグデータのアプローチそのものは、決して今になって始まったわけではない。
例えば、気象変動予測や災害予測、遺伝子情報の大規模解析、医療・医薬分野の解析などの専門領域を中心に技術的チャレンジが行われてきた。また、ビジネスの分野でも、売上データや顧客の購入履歴などのデータをもとに、売れ筋商品を予測したりレコメンデーションにつなげたりする分析が行われている。
しかし、こうした取り組みには、巨額の投資がともなうのがネックだった。
EMCジャパン データ・コンピューティング事業本部 テクノロジー&プロフェッショナルサービス部
の部長を務める仲田聰氏は、このように話す。
「気象変動や遺伝子情報などの解析を行うにはスーパー・コンピュータや特殊な分析ツールが必要で、なおかつ答えを導き出すまでには数週間から1か月以上といった長い時間を要していました。また、ビジネスのデータ分析の基盤となるデータウェアハウスについても、ほんの5年くらい前まで、『データを本格的に分析するには、1TBあたり1億円のコストがかかる』と言われていました。仮に100TBのデータを分析するとなれば100億円です。具体的にデータをどう分析するのかという方法論も確立されておらず、実際にどんな結果が出てくるのかもわかりません。これまで気付いていなかった“事実”や、新たなビジネスの価値に結びつく“知識”を見出したいという潜在的な欲求はあったものの、そこまで大きなリスクを賭けることはできないというのが経営者の本音でした」裏を返せば、ここにきてビッグデータへの関心が急速に高まっているのは、こうしたコスト面のハードルが下がってきたからに他ならない。
ここ数年のハードウェアコストの低下により、数TBどころかPB級の大規模なデータを一般企業で扱うことも十分に可能なレベルになってきた。
さらに、G o o g l eが独自に開発し、活用してきたフレームワークをオープンソースで実装した「MapReduce」(並列分散処理基盤)や「Hadoop Distributed FS」(分散ファイルシステム)が浸透し、これまで数週間もかかっていたビッグデータを1時間、あるいは数十分といった短時間で行うことが可能となった。まさにビッグデータへの機が熟したのが、2011年だったのである。
























