相互運用性とセキュリティの強化に取り組むOpenAjaxアライアンス
EclipseツールやAdobe Dreamweaverなども利用可能にAjax(Asynchronous JavaScript and XML)の標準化を推進している業界団体OpenAjaxアライアンスは、2種類のAJAXデベロッパー向け相互運用技術を2009年初頭に完成させる計画だという。同アライアンスで主導的な立場にある米国IBMの幹部が、10月20日に明らかにした。
米国カリフォルニア州サンノゼで開催中のコンファレンス「AJAXWorld RIA Conference&Expo」の会場でインタビューに応じたIBM幹部は、OpenAjax Metadata 1.0およびOpenAjax Hub 1.1の相互運用仕様に関する最新情報を明らかにした。それによると、すでに複数のベンダーがこれらの仕様を採用しており、いずれの仕様も2009年初頭には完成する見通しだという。
OpenAjax Metadataは、AJAXライブラリに含まれるJavaScript APIとウィジェットを記述している。この標準仕様は、各種のAJAXツールとAJAXライブラリの相互運用を実現し、「インテリジェント・コード・アシスト」「インタラクティブ・ヘルプ」、AJAXウィジェットを使った「ドラッグ&ドロップ・ビジュアル編集」などの機能を提供できるようにするものだという。また、Dojoなどのライブラリに含まれているツリー・ウィジェットなども記述されている。ベンダーは、これらの仕様を実装することで、OpenAjaxフォーマットを作成して使用することができ、ユーザー側でもEclipseやAptana、Adobeの技術を取り込むことができる。
IBM Emerging Technologiesグループのアライアンス・ディレクター兼Webアーキテクト、ジョン・フェライオロ(Jon Ferraiolo)氏は、「OpenAjax Metadataがあれば、テキスト・エディタだけではなく、EclipseベースのツールやAdobe Dreamweaverといったビジュアル・ツールも利用できるようになる」と語っている。
OpenAjax Hub 1.1は、業界標準の安全なマッシュアップ・ランタイムを搭載し、サードパーティ製のウィジェットをセキュリティ・サンドボックスに隔離することができる。この仕様は、セキュリティ管理機能を使ってウィジェット間のメッセージングを仲介するもので、今回のバージョン1.1では、「オープン」標準および市販グレードのオープンソース・リファレンス・インプリメンテーションとして提供されるという。
AJAXWorld RIA Conference&Expoでは、Microsoftディベロッパー部門のコーポレート担当バイスプレジデント、スコット・ガスリー(Scott Guthrie)氏が基調講演を行った。講演の中で同氏は、Visual Studio 2008プラットフォームでのAJAX開発をサポートすることを強調し、またリッチ・インターネット・アプリケーションとリッチ・メディアに対応する技術「Silverlight」を前面に押し出した。ガスリー氏は、Silverlight自体が約4.6MBという極めて小さなプラグインであるとしたうえで、「この技術を広く普及させることが目標」と語った。
一方、Oracleの主任製品ディレクター、ピーター・ハンフリー(Pieter Humphrey)氏は「リッチ・エンタープライズ・アプリケーション」戦略について紹介した。これは、コンシューマー・ベースのWeb 2.0サイトに組み込まれているコラボレーション機能を企業でも利用できるようにするというものであり、Javaアプリケーションに対応するリッチ・ユーザー・インタフェース構築用のJavaServer Facesコンポーネントを搭載したOracleのADF Faces技術がその要になるという。「ADF FacesとWebCenter Servicesプラットフォームを組み合わせ、チャット・アプリケーション、wiki、コンテンツ管理システムなどの開発を支援する、洗練されたユーザー・インタフェース技術と多彩な機能やサービスを提供する」(ハンフリー氏)
(Paul Krill / InfoWorld米国版)
























