マイクロソフト、メディア再生プラグイン「Silverlight」を発表
DRM機能に優れるビデオ・コーデック技術「VC-1」を採用米国マイクロソフトは4月16日、米国ラスベガスで開催中のNAB(National Association of Broadcasters)トレード・ショウで、Webブラウザ向けの新しいメディア再生プラグイン・ソフト「Silverlight」を発表した。
同社はSilverlightについて、Adobe Flashと同様のインタラクティブWeb機能と、QuickTimeよりも優れたストリーミング・ビデオ機能とを併せ持つ製品だとアピールしている。同社は今月中にSilverlightのベータ版を提供し、その後で正式版をリリースする計画だ。すでにテクノロジー・プレビュー版が同社サイトからダウンロード可能になっている。
Silverlightを使えば、ビデオやアニメーションをWebコンテンツに組み込むことができる。この技術は、ベクトル・ベースのグラフィックス、テキスト、アニメーション、オーバーレイなどを表示するための手段を提供するが、特別なバックエンド環境は必要としない。
Silverlightは、これまで「Windows Presentation Foundation Everywhere(WPF/E)」という開発コード名で呼ばれており、ビデオや多彩なメディアをWeb上で提供したいと考えているコンテンツ・プロバイダーや、インタラクティブなアプリケーションの開発に取り組んでいるディベロッパーをターゲットにしている。同プラグインは、「Internet Explorer 7」をはじめ、「Firefox」や「Safari」といったWebブラウザに対応する。
すでにマイクロソフトは、アカマイ・テクノロジーズ、ブライトコーブ、アイブラスター、米大リーグ機構、ネットフリックスなどの有力な企業や団体とSilverlightコンテンツの配信契約を締結している。
さらに同社は、Silverlightコンテンツの開発を支援するツールキット「Expression」(Windowsのみに対応)も用意している。このスイート製品は、アドビ システムズのグラフィックス・アプリケーション開発スイート「Creative Suite 3」の対抗製品と位置づけられているもので、今年6月にリリースされるもようだ。
これまでマイクロソフトは、Silverlightを、従来型のリッチ・メディア分野でAdobe Flashに対抗する製品と位置づけてきた。しかし、同社サーバ&ツール部門の製品管理担当ディレクター、フォレスト・ケイ氏(アドビに買収されたマクロメディアで上級幹部を務めたこともある)は、最近出したコメントの中で、Silverlightがビデオ分野でも優れた能力を発揮できることを強調している。
「Flashは、一定レベルのビデオ機能を搭載し、市場で成功を収めてきた。しかしSilverlightは、Flashよりも優れた品質のビデオ再生機能を搭載している。またExpressionは、アドビの製品よりも低コストなうえ、高速に動作する」(ケイ氏)
Silverlightは、720Pの高解像度品質(DVDで使用されている720ラインの解像度と同じ)でビデオを再生できる。帯域幅にもよるが、ビデオの再生はすぐに始まり、キャッシングに要する時間は数秒以内だ。ケイ氏は、キャッシングが速いからといって、映像の品質が低下することはないと説明している。
またSilverlightは、標準的なビデオ・コーデック技術「VC-1」を採用している。Silverlightのサポートを表明している米国タラリのマーケティング担当バイスプレジデント、ジョン・ブロムヘッド氏は、「VC-1は、QuickTimeで使用されているMPEG-4などよりも技術的に優れており、とりわけデジタル著作権管理(DRM)の機能で他よりも一歩抜きんでている」と説明する。
ジョン・ペディー・リサーチのアナリスト、キャスリーン・マーハー氏によると、こうしたコンテンツ保護機能のおかげで、SilverlightやWindows Media PlayerといったVC-1ベースのシステムは、コンテンツの保護と商業利用に強い関心を持つ映画会社などにとって魅力的な選択肢になっているという。
また同氏は、マイクロソフトがPCだけではなく、セットトップ・ボックスでもSilverlightを普及させようと積極的に動いていると指摘したうえで、「このレースで、アップルはまだ走り始めたばかりだ」と語っている。
(ピーター・コーエン/Macworld.com)



























