約6,000人の客室乗務員全員にiPadを配布し 乗務マニュアルを電子化、「アジア地域No.1エアライン」を目指すANAの挑戦|企業クライアント戦略|トピックス|Computerworld

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企業クライアント戦略

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【事例】

約6,000人の客室乗務員全員にiPadを配布し
乗務マニュアルを電子化、「アジア地域No.1エアライン」を目指すANAの挑戦

(2011年12月09日)

全日本空輸株式会社(以下、ANA)は、中期経営戦略で掲げている「グローバル化への挑戦」「さらなる経営効率向上の実現」を具現化するため、客室乗務員が携行している乗務マニュアルを電子化し、すべての客室乗務員(約6,000人)にiPadを1人1台配布することを決定した。視聴覚効果の高い動画・音声コンテンツを活用することで、ハイスキルを持った客室乗務員の早期育成を後押しし、生産性向上ならびに機内サービス品質向上による競争力の強化を目指している。

全日本空輸IT推進室 開発推進部 運航・貨物・整備チーム 乗員・客室系担当の林剛史氏

グローバル競争を勝ち抜くには
客室乗務員の生産性向上が必須

  需要の集中する首都圏の空港の発着枠は限界に達しているが、ようやくこのボトルネックも解消されることになりそうだ。成田空港の発着枠が2015年に30万回となり、羽田空港国際線も含めて39万回に増えると見込まれているのである。

 ANAでは、これを国際線マーケットの拡大に向けたチャンスの到来と位置付けている。もっとも、一方では「LCC」(格安航空会社)が相次いで日本に進出しており、グローバル競争は熾烈化している。ただ安閑と時期を眺めているだけで、チャンスの芽を掴めるわけではない。

 全日本空輸 IT推進室 開発推進部 運航・貨物・整備チーム 乗員・客室系担当の林剛史氏は次のように語る。

 「これからのグローバル競争を勝ち残り、ANAがアジアNo.1のエアラインに成長するためには、企業体質を根本から改革していかなければなりません。例えば、航空業界では生産性を計る際にユニット・コスト(1座席を1km運ぶ為にかかる費用)という指標が用いられていますが、現状のANAはLCCの2倍以上のユニット・コストを費やしています。サービス品質の違いなどで単純比較はできませんが、社員一人ひとりの生産性を劇的に高めていかないことには、太刀打ちできません」

 なかでも喫緊の課題となったのが、客室乗務員の早期育成ならびに生産性向上だ。

 乗客サービスのフロントに立つ客室乗務員には、旅客の安全や航空機の保安に関する多岐にわたる知識とスキルが要求される。しかもその内容は、搭乗する航空機の機種や路線によって大きな差異がある。

 「お客様搭乗前に点検しなければならない機内備品や非常口のドア操作手順などは、機種によって異なります。例えば、ANAでは5機種の航空機を運航しており、乗務マニュアルは厚さ5センチほどの分厚いファイル3冊に及びます。客室乗務員はそこに書かれているすべての知識を身に付け、機敏に行動できなくてはなりません。(林氏)

 先述したように、首都圏空港の発着枠拡大と航空自由化に対する取り組みは、急務である。限られた期間でフライト効率を高めることが、“アジアNo,1エアライン”への必須条件なのである。

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