損益・原価のリアルな把握とコスト最適化を実現する
統合型プロジェクト管理ソリューション
2000年以降、モノの“売買”を主体とした単純な取引から、プロジェクト型やソフトウェア開発型、あるいはエンジニアリング・サービスやコンサルティング・サービスといったビジネス形態へのシフトが起こり、それに伴って業務プロセスも複雑化している。この時代の潮流に対応すべく開発されたアイ・ティ・フロンティアの「プロジェクト管理ソリューション」は、プロジェクト型業務プロセスの定型化・可視化をサポートすることで、プロジェクト単位での損益のリアルな把握と、コスト最適化を実現していく。
IFRS新会計基準に対応するための
バックオフィス業務の体制は整っているか?
2000年以降、企業のビジネス形態は大きく変化してきている。世界的に見れば、グーグルやアマゾンといった企業が台頭。国内を見ても、この間に大きな成長を遂げたのは、インターネットやソーシャル・メディア、モバイル端末といった領域で、さまざまなサービスやコンテンツを提供する企業である。
また、こうした潮流の中で、伝統的な企業も収益構造を変えなければ生き残っていけない時代を迎えている。
そういった背景から、モノの“売買”を主体とした単純な取引から、プロジェクト型やソフトウェア開発型、あるいはエンジニアリング・サービスやコンサルティング・サービスといったビジネス形態へのシフトが起こり、それにともなって業務プロセスも複雑化している。
加えて、現在の企業は、ビジネスのグローバル化に備え「IFRS(International Financial Reporting Standards:国際財務報告基準、国際会計基準)」への対応も検討しなければならない状況だ。
IFRSでは、基本的に“資産と負債の増減額”によって利益を算出するため、資産の評価が重視される。また、資産評価は取得原価ではなく時価で評価され、評価損益も含めて包括利益として計上する。すなわち、これまでとはまったく違った利益観に合わせた会計基準に対応し、会計報告しなければならないようになるのである。
そもそも、透明性の高い会計処理を行うことは、企業コンプライアンス上、当然であり、実際のビジネス形態にあったプロセスならびに原価、経費、収益の管理体制を確立することで、企業は信頼を高めることができるのである。特に、急激に進行した円高や、少子高齢化による国内市場縮小などの課題を抱える今日の日本企業にとって、海外展開は“待ったなし”の状況となっているだけに、今こそ国際基準に基づいた基幹システムによるITガバナンスの強化が急がれているのである。
こうした大きな変化に直面している中、企業のバックオフィス業務の体制は十分に追随できていると言えるだろうか。
大企業に関してはERPの導入が進み、企業間の温度差はあるものの、それなりに準備は整っていると言えるだろう。しかし、中堅以下の規模の企業に目を向けてみると、依然として売買代金の清算を目的とした、2000年以前から継承してきたバッチ処理中心の基幹システムに大きく依存しているケースが少なくない。
売買を基準とした会計方式から
プロジェクト型管理会計への転換を推進
ビジネス開発本部
ソリューションマーケティングユニット
アライアンス推進部
安達 正義 氏
先に述べたように、多様化する今日のビジネスを、従来どおりの売買取引の仕組みのままで処理することは、スピード経営の実現や内部統制対応といった観点からも大きな弊害をもたらす。
アイ・ティ・フロンティア ビジネス開発本部 ソリューションマーケティングユニット アライアンス推進部の安達正義氏は、その問題点を次のように指摘する。
「中堅以下の企業様に多く見られるのが、受注伝票とそれに紐づけられた入金伝票が揃って、はじめて売上として計上するという、従来からの帳簿会計を行っているケースです。この場合、どうしてもタイムラグが発生し、現時点での売上やコストといったリアルな値が見えません。結果としてよく起こるのが、オーバーコストによる採算の悪化であり、何らかの手を打とうとしても“あとの祭り”になりかねません。また、帳簿による管理方法を続けていると、経理業務そのものが不透明であると判断され、タイムリーで透明性の高い決算が求められる昨今では、決算が承認されないということもあります。また、新たな会計基準や工事進行基準のもとでは、さらに監査の基準が厳しくなることも予想されるため、これまでの売買取引による管理をしているお客様にとっては、早急に対応しなくてはならない課題です」
そして、この課題解決のためにアイ・ティ・フロンティアが提供しているのが、「プロジェクト管理ソリューション」である。同ソリューションは、SI、システム開発、コンサルティング、広告、コンテンツの企画・制作などに携わる企業を主なターゲットとするもので、「引き合い段階から案件の状況を管理でき、精度の高い見積もり(収益総額、原価総額)を作成できる」「プロジェクト開始後の進ちょく状況(損益状況、見通し)をタイムリーに把握できる」といった視点から、プロジェクト型ビジネスをサポートする統合管理ソリューションである。
「私たち自身、お客様のプロジェクトと同じように外部のパートナーとの請負契約や準委任契約に基づくプロジェクト型ビジネスに携わり、最適な管理を行っています。まさに、そのさまざまなビジネスの場面で直面するプロセスに対応できるよう、プロジェクト型ビジネスの経験を生かしブラッシュアップを重ねてきたのが、この『プロジェクト管理ソリューション』なのです」と安達氏は強調する。
Dynamics AXを基盤として
独自のテンプレートで拡張
アイ・ティ・フロンティアのプロジェクト管理ソリューションは、マイクロソフトのERPソフトウェア製品「Microsoft Dynamics AX」をベースとしており、「WBS(Work Breakdown Structure)」のコンセプトに沿ったかたちで、プロジェクトの成果物やワークパッケージを体系的に構造化しながら管理を行うことができる。
WBSの手法では、プロジェクトの成果物をできるだけ細かい単位に分解していくことが基本となる。プロジェクト全体をまず大きな単位に分割し、それをさらに細かい単位に分割していくことで階層化していく。こうして細分化された成果物に対して、実施するための必要な作業をリストアップして配置。この一連の作業のかたまりが、ワークパッケージである。
Dynamics AXでは、プロジェクトの進捗状況にあわせて財務管理プロセスが連動するので、効率的にかつリアルタイムにプロジェクトの損益把握ができる。これにより、従来の帳簿会計から伝票会計へのスムーズな移行が可能となる。発生した伝票はその場で仕訳けされ、確定データとしてシステムに投入されるため、経営者はタイムラグなしで現状のデータを分析し、迅速な問題解決に向けて適切な措置を講じることができる。また、従業員の役割別の情報やプロジェクト管理関連のタスクにアクセスできるようになることで、タスクの優先順位の設定も容易になる。
「これこそが、ERPの特性を生かしたシステムといえます。弊社では、このDynamics AXのメリットに着目し、さらに独自のテンプレートを追加、組み合わせることで完成したのが『プロジェクト管理ソリューション』です。プロジェクト型業務プロセスの定型化・可視化に貢献するとともに、プロジェクト単位でのリアルな損益を把握できるようにすることで、コストを最適化します」と安達氏は語る。
具体的にアイ・ティ・フロンティアのプロジェクト管理ソリューションは、次のような特徴を備えている。
1.新会計基準・内部統制強化に向けた対応
Dynamics AXでは、総勘定元帳を異なる転記階層(日本会計基準・その他複数の会計基準への組換え用)に分けて仕訳データを登録・管理することができ、IFRS新会計基準に向けた対応も柔軟に行える。さらに、内部統制への対応として各業務の自動化・統合化を推進し、業務面・システム面の双方における統制管理の強化を支援する。
2.工事進行基準への対応
プロジェクト登録時に工事進行基準・工事完成基準との選択が可能であり、WBSのワークパッケージ単位の進捗率に応じた売上の計上ができる。
3.プロジェクトの一元管理
プロジェクトの実績管理、売上管理をリアルタイムに行える。また、受注前段階の引き合い管理やプロジェクトに関する発注業務、在庫管理、債権・債務管理まですべてのプロセスを一元管理できる。
4.業務プロセスの可視化
プロジェクト計画時の採算承認、作業実績承認などの承認ルートを自由に設定でき、申請・承認・管理までの一連のワークフローを定型化して“見える化”する。
5.精密なプロジェクト損益の把握
プロジェクトの損益、予実対比、コスト構成など、さまざまな切り口で分析を行い、いつでも最新の情報を精密に把握することができる。



























