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【解説】

岐路に立つ、定番のオープンソースIDE「Eclipse」

同Foundationは肥大化を抑えたい意向だが、現状肯定派のユーザーも多数
(2008年04月07日)

定番のオープンソース統合開発環境(IDE)として、世界中の開発者に採用されている「Eclipse」。オープンソース化されてから7年近くになる人気のIDEは今、大きな岐路を迎えている。Eclipse Foundationの幹部は、拡張を重ねて肥大化したEclipseプラットフォームの機能をそぎ落とすべき時期に来ているとの見解に立っているが、ユーザー企業を中心としたEclipseの信奉者たちからは、「今のままでよい」との声も多く聞かれる。



Paul Krill
InfoWorld米国版

 
 1カ月に約100万回ダウンロードされるというEclipseは、ソフトウェア開発分野において一大勢力を形成しており、Microsoftの「Visual Studio」などの有力製品と開発者の支持獲得を競っている。実際、EclipseとVisual Studioはデファクト・スタンダードと考えられている。Visual StudioはWindows系開発の世界で定着しており、EclipseはJava開発の世界で定番となっている。

 しかし、Eclipseは何もかもうまくいっているわけではない。Eclipse Foundationの幹部は、Eclipseプラットフォームの機能をそぎ落とすべき時かもしれないとの認識を示している。米国の市場調査会社のEvans Dataが2007年9月に発表した調査において、Eclipseは、いくつかの機能評価で低い順位にとどまった。この調査は2007年春に1,500人の開発者を対象に実施されたものだ。


Eclipseに備わるJava開発ツール(JDT)の開発画面

「グッド&バッド」の評価

 Visual Studio、Eclipse、「CodeGear Delphi」など、さまざまなIDEを取り上げて評価を尋ねたこの調査で、Eclipseプラットフォームは、使いやすさで9製品中7位、デバッガ機能で5位の評価にとどまった。そして、ドキュメンテーション、アプリケーション・モデリング・ツール、プロファイル・ツール、技術サポート、サンプル・アプリケーションでは最下位の9位に沈んだ。また、開発されるアプリケーションのパフォーマンスでも8位に甘んじている。

 とはいえ、Eclipseは実用性では2位となり、サードパーティ製ツールを統合する機能、サードパーティ製ツールの充実度、開発者コミュニティの規模と質で、それぞれ1位を獲得している。

 Eclipse Foundationのエグゼクティブ・ディレクター、マイク・ミリンコビッチ(Mike Milinkovich)氏は、この調査結果に対して特に動じていないようだ。「この調査の数字のことは心配していない。技術サポートの評価が低かったが、そもそも、われわれは技術サポートを提供していない」とMilinkovich氏。ただし、ユーザーは、ベンダーから有料でEclipseのサポートを受けることも可能だ、と同氏は補足した。

 「われわれが最も重視する数字は、Eclipseをベースに開発されている製品の数だ」とMilinkovich氏は語り、Eclipseプラットフォームは他の製品の開発基盤として利用されていることを強調した。同氏によると、Eclipse Plugin Central Webページには、1,000以上のプラグインが掲載されているという。例えば、Eclipseをベースに再構築された米国CodeGearのIDEの新版「CodeGear JBuilder 2008」は、コードの再利用を促進する「アプリケーション・ファクトリー」機能を提供している。

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