グリーンピース、消費者家電メーカーのグリーン化ランキングを発表
多くのメーカーが気候変動に無関心国際環境保護団体Greenpeaceが発行する「Guide to Greener Electronics」の最新版によれば、消費者家電大手であるApple、Dell、Motorola、Microsoft、任天堂、Samsungらは、世界的な気候変動を食い止める対策に本腰を入れておらず、むしろ大幅に後れを取っているという。
同団体で気候およびエネルギー国際キャンペーン担当を務めるメル・フランシス(Mel Francis)氏は、いまだに多くの企業がこうした問題をほとんど無視している現状に落胆している。
「前述の企業は、世界全体の気候環境を向上させるために必要な対策において、根本的に立ち後れている。自社の二酸化炭素排出量を削減する具体的な方針も発表していないし、京都議定書が規定した第一約束期間後の協定に関して、政治家に陳情する様子もない。彼らは、ビジネスが拡大していけばCO2排出量も増えるものだと考えているようだが、われわれは必ずしもそうではないと考えている」(フランシス氏)
Greenpeaceは、企業にもっと積極的な姿勢を見せてもらいたいと訴えた。「彼らのような大手企業には、気候変動を阻止する運動の先頭に立ってほしいと切に願っている。ことばを行動に移し、普段から主張していることを最後までやり遂げる必要がある」(フランシス氏)
一方、最新版のGuide to Greener Electronicsでは、Fujitsu Siemens Computers、Philips、シャープなど少数の企業は、科学者が算出した温室効果ガス削減目標値をクリアしている希有な例だと報告している。
Philipsは、製品製造およびサプライ・チェーンにおける温室効果ガス排出量を大幅に削減する対策を取っている企業として紹介されており、Hewlett-Packard(HP)もすぐれた取り組みを実践しているとされた。
「PhilipsとHPは、事務系業務でもCO2の削減を進めてきており、Nokiaも同様の努力をしている」とフランシス氏は説明している。
有毒化学物質の使用状況、リサイクル、気候変動阻止対策などに関するさまざまな企業ポリシーを加味した総合ランキングでは、Nokiaが第1位(Greenpeaceは同社の回収プログラムや再生可能エネルギーの使用などを高く評価した)となり、次いでSony Ericsson、東芝という順番だった。
「the Guide to Greener Electronics ranking」(Greenpeace)。バージョン1から閲覧できる
前出のPhilipsとHPは、総合ランキングの順位は中間よりも低かった。Greenpeaceは、両社とも、エネルギー関連ポリシーが不十分である点とコンピュータ機器の廃棄問題を解決していかねばならない点に注意を喚起している。
今回のバージョンは10となるが、2008年9月のバージョン9から順位が最も大きく上がったのはMotorola、東芝、シャープで、PCメーカーのAcerやDell、HP、Appleは反対に順位を落とした。もっともAppleは、自社製品の二酸化炭素排出量表示に改善を加えれば、ランキングを決める得点も上がると言われている。Greenpeaceによると、Appleの「iPod」新製品には、ポリ塩化ビニル(PVC)や臭素化難燃剤(BFR)などの有毒物質は用いられていないという。
全般的に、PCメーカーは、コンピュータ機器ゴミの対処法を改善する必要に迫られている。
またDellおよびAcerは、有毒化学物質の使用量を減らしていかなければならない。2009年末までにPVCおよびBFRの使用をすべて中止するとした公約を破棄したことで、今回Dellはポイントを失っている。
Greenpeaceは、以前から有毒化学物質の使用量削減を重点課題としてきたが、ここへ来て事態はよい方向へ向かいつつあるという。フランシス氏は、多数の消費者家電企業が同団体と歩調を合わせ、有毒物質の使用を制限したり、法律の制定に協力したりするようになってきていると話した。
ランキングの最下位は、あいかわらず任天堂である。ただし同社も、現在使用しているプラスチックに含まれる物質の中で、毒性を持つ可能性のある添加物を除去する、もしくはその調査をするといった改善努力を見せているとのことだ。
(Mikael Ricknas/IDG News Serviceストックホルム支局)
























