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IT業界動向

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オバマ次期大統領、景気刺激策の一環としてブロードバンド整備などを推進

「スマート・エネルギー・グリッド」の必要性を強調
(2009年01月09日)

 米国次期大統領のバラク・オバマ(Barack Obama)氏は1月8日、米国議会に提出する予定の景気刺激策にブロードバンド整備などのIT関連投資を盛り込む方針を示した。同氏が提示したプランには、スマート・エネルギー・グリッド(電力供給網)や教育機関へのコンピュータ配備も含まれている。

 ブロードバンド普及、エネルギー問題、そして学校へのコンピュータ配備は、オバマ氏が大統領選挙の活動中に掲げていた目標の一部でもある。同氏は8日にバージニア州フェアファックスで行ったスピーチで、「生まれてこのかた経験したことがないような経済危機」(同氏)を乗り越えるためには、これらのテクノロジー政策を景気刺激策に盛り込むことが不可欠との考えを示した。


オバマ氏のスピーチの模様

 同氏はまた、5年以内に米国の診察記録(カルテ)すべてをコンピュータ化すべきとも訴えている。

 「(カルテをコンピュータ化すれば)無駄が省かれ、煩雑な手続きがなくなり、高額な医学検査を繰り返す必要性も減る。ただし、それは多額の経費削減や多数の仕事確保に貢献するものではない。医療ミスを減らし命を救うことにつながるのだ」(オバマ氏)

 ブロードバンド・サービスの普及については、オバマ氏だけでなく、複数の非営利団体なども、かねてから国策として取り組むよう議会に働きかけてきた。彼らは、新しい地域でサービスを開始するブロードバンド・プロバイダーを対象にした支援策として、税金軽減措置や低金利の融資などを挙げている。

 オバマ氏は、景気刺激策には道路や橋などの物理的インフラの再建も含めるべきと認めたうえで、スマート・エネルギー・グリッドの必要性にも言及した。

 「わたしたちは、世界経済の動きに合わせて国を改造するため、より多くのことに着手する所存だ。その1つは、電気を得る方法を刷新することである。電源を停電や攻撃から守り、クリーンな代替エネルギーを国の隅々まで提供する、新しいスマート・エネルギー・グリッドの構築に取り組みたい」

 スマート・エネルギー・グリッドが整備されれば、顧客はインターネットを通じてエネルギー使用量をリアルタイムに確認できる。また、スマート・グリッド構想の支持者たちは、そのメリットとして、電気使用量の削減につながる可能性が高いこと、エネルギー会社の配電が効率化されること、家庭に設置されたソーラー・パネル(太陽電池板)などの代替発電装置からスマート・グリッドへと余剰電力を逆に提供して収入を得る動きが促進されること、の3点を挙げている。

 21世紀の現代にふさわしい学校、研究施設、図書館を目指すことも、オバマ氏の重要な公約だ。同氏はそのための予算を承認するよう米国議会に求めている。「わたしたちは、新しいコンピュータ、新しい技術と新しい訓練メニューを教師に提供するようかねてから要求してきた。それは、シカゴやボストンの学生が北京の子供たちと肩を並べて競争できるようにするためだ」と同氏は述べた。

 オバマ氏が優先課題として挙げたブロードバンドおよびスマート・エネルギー・グリッドの整備は、IT系のシンクタンクや業界団体の意向とほぼ合致している(関連記事)。団体の1つであるInformation Technology Industry Council(ITI)は、オバマ氏の景気刺激策について、米国経済の立て直しに向けた「すばらしい出発点」と称賛した。

 ITI会長のディーン・ガーフィールド(Dean Garfield)氏は、「ITIの会員企業は、ITへの投資が、劇的に景気を回復させるための“特効薬”であることを知っている。ブロードバンドへの支出拡大、電子診療記録、グリーン・エネルギーへの投資、そして学校や図書館への新しいコンピュータの配備は、いずれも米国の競争力を維持すると同時に、新しい仕事と消費を創出するためのすばらしい方法だ」と声明で述べている。

(Grant Gross/IDG News Serviceワシントン支局)

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