アジア市場でDRAM価格が急騰
ドイツのチップ・ベンダーの経営破綻が影響。ただし長期的には値下がり基調旧正月明けのアジア市場でDRAMの価格が急上昇している。ドイツのチップ・ベンダーQimondaの経営破綻で製品供給への懸念が高まっていることが原因と見られる。
オンライン・チップ市場を運営する台湾のDRAMeXchange Technologyによると、最も標準的な製品である1GBのDDR2メモリ(667MHz)の単価は、2月2日に27%値上がりし、同日午後6時の時点で1ドル8セントに達したという。
米国Gartnerのアナリストによると、Qimonda経営破綻の影響は今後サプライ・チェーン全体に波及すると見られているため、短期的には値上がり基調が続くようだ。また、他のDRAMメーカーが続いて倒産するようなことになれば、さらなる価格上昇につながる可能性もある。しかしQimondaが業務を停止しても、大幅な供給過剰というDRAM市場の根本的な状況に変化はなく、長期的には値下がり基調に戻ると見られている。そのため、これからDRAM製品の買い控えが起こることも考えられる。
Qimondaは、事業の継続に必要な資金を確保することができなかったため、1月23日にドイツの裁判所に破産手続きの申請を行った。同社は、今でも事業を継続しているものの、台湾のパートナーであるInotera MemoriesとWinbond Electronicsは、数百万ドルの負債があることを理由に、製品の供給を停止している。
InoteraとWinbondは、Qimondaとの間で技術や製品供給に関する提携を結んでおり、同社が出荷しているDRAM製品全体のおよそ半分にかかわっている。
Qimondaの経営破綻を受け、まず北米と欧州でDRAMの価格が上昇したが、旧正月の休暇に入っていたアジアの多くの国では取り引きが一時停止していた。世界のDRAM市場の中心と位置づけられているアジア地域の、とりわけ中国の工場で多くのデスクトップPCとノートPCが製造されており、DRAMの需要が高い。なにしろ、世界のDRAMのおよそ4分の3がPCに使われているという。
Qimondaの経営破綻は、DRAM市場に衝撃を与えたが、融資や社債の返済を迫られているチップ・ベンダーは他にも存在する。今後さらに経営破綻する企業が現れても不思議ではない。
その最有力候補とされているのが、3億3,300万ドル分の債券償還期限が2月半ばに迫っている台湾のProMOS Technologiesだ。同社は、台湾政府に資金援助を申請しているが、現在のところ債券の償還に応じられるだけの資金はないという。
米国の調査会社IDCは、今年の世界DRAM市場について、供給過剰や在庫増などにより、前年に比べ12.1%縮小し228億4,000万ドル規模になるとの見通しを示している。ちなみに昨年の世界DRAM市場の規模は、前年を17%下回る259億8,000万ドルだった。
(Dan Nystedt/IDG News Service台北支局)



























