オラクル、OpenOffice.orgのコードをApache財団に寄贈
LibreOfficeコミュニティはOpenOffice.orgとの統合に前向き米国Oracleは6月1日、オープンソースのオフィス・スイート「OpenOffice.org」のコードベースを非営利財団のApache Software Foundation(ASF)に寄贈すると発表した。OpenOffice.orgの開発とリリースは、ASFによるオープンソース・ソフトウェア・プロジェクトの育成プログラムの下で存続していくとしている。
OracleはSun Microsystemsの買収でOpenOffice.orgを獲得し、商用版を「Oracle Open Office」として販売していた。また、関連製品の「Oracle Cloud Office」も発表されていた。だが今年4月、顧客の関心が低いことを理由として、Oracle Open OfficeとOracle Cloud Officeの提供を打ち切る発表を行っている。
Oracleのコーポレート・アーキテクチャ・グループの副社長、ルーク・コワルスキー(Luke Kowalski)氏は、声明で次のように述べた。「OpenOffice.orgのApache財団への寄贈により、広く普及したこのコンシューマー・ソフトウェアは、将来にわたって存続するための成熟したオープンな、確立されたインフラを得る。ASFの活動モデルは、企業および個人のボランティア貢献者が共同でオープンソース製品開発を行うことを可能にしている」。
また、ASFの代表、ジム・ヤギエルスキー(Jim Jagielski)氏は、声明で次のように述べた。「われわれは、焦点が明確な新しいプロジェクトを歓迎している。これらのプロジェクトには、個人の貢献者によるものもあれば、活発な開発者コミュニティ、グローバルなユーザー・ベース、企業の強力な後押しがあるものもある。本日発表されたOpenOffice.orgのコードベースの寄贈は、われわれがApache SpamAssassinやApache Subversionなど、大きな成果をあげ、高く評価されているプロジェクトの育成に成功してきた実績の証だ」。
ヤギエルスキー氏は、ASFのプロジェクト育成プロセスにおけるOpenOffice.orgコミュニティのメンターとして推薦されている。
IBMも6月1日に声明を発表し、OpenOffice.orgプロジェクトの育成プロセスを強力にサポートすると表明した。
Oracleは以前、OpenOffice.orgプロジェクトの積極的な管理から手を引き、同プロジェクトを「純粋にコミュニティベースのオープンソース・プロジェクト」に移行させる意向を表明したが、これまでその具体的な方法は明らかにしていなかった。
Oracleは昨年、OpenOffice.orgコミュニティのメンバーと衝突し、一部メンバーは同コミュニティから離脱して派生プロジェクト「LibreOffice」と関連団体「Document Foundation」を立ち上げた。
Document Foundationは6月1日付のブログ記事で、Oracleの動きを歓迎すると一方で、今後の懸念点についても指摘した。
「LibreOfficeに取り込むことができるかたちで重要な機能が公開されるようになることはすばらしい。Document Foundationは、Oracleが去ったあと、OpenOffice.orgとLibreOfficeのプロジェクトが再び1つのプロジェクトに統合されることを歓迎する」
ただし、Document Foundationは、プロジェクト再統合の動きは勝手に進むわけでもないと述べている。
「本日、Oracleが踏み出したステップが誠意に基づくものであることは疑いようもないことだが、これがゴールに直結するとは思えない。我々はApacheコミュニティに多大な敬意を払っている。だが、Apacheコミュニティは、ライセンスやメンバーシップなどに関して、既存のOpenOffice.orgやLibreOfficeのコミュニティとは大きく異なる基準や見解を持っている」(Document Foundation)
さらにDocument Foundationは、ASFとの話し合いを始めたいとの考えを示した。「われわれはいずれも、世界の企業ユーザーと個人ユーザーに対し、生産性向上に貢献する最高のフリーなオフィス・スイートを提供したいと考えている」。
(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)



























