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IBMとサン主導でベンダーが結集、OpenDocument世界標準化に向けた活動開始

(2005年11月09日)

 米国IBMと米国サン・マイクロシステムズが呼びかけた先週の会合で、集まった主要な技術ベンダーは、「OASIS Open Document Format for Office Applications(OpenDocument)」を世界標準として推進していくための計画を策定した。IBMの幹部が11月8日に明らかにした。

 IBMの標準およびオープンソース担当副社長、ボブ・サター氏によると、この11月4日の会合に参加したベンダーのグループは、Web標準化団体OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)内に、いくつかの小委員会を発足させることを計画している。

 また、同グループでは、OpenDocumentの利用を推進するために、正式な業界連合を発足させることも考えている、とサター氏は述べた。

 OpenDocumentは、OASISで策定された、XMLファイル・フォーマットをベースにしている文書を標準化するための仕様。テキスト、スプレッドシート(表計算)、チャート(図表)、グラフィカル(画像)文書が必要とする機能をカバーしている。

 11月4日の会合は、米国ニューヨーク州アーモンクにあるIBMラーニング・センターで非公開で開かれたもの。IBMとサンの幹部のほか、アップル・コンピュータ、コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)、インテル、グーグル、レッドハット、コーレル、オラクル、アドビ・システムズ、OpenOffice.org、ノキアを含む、情報技術業界の著名な企業や団体の代表が参加した、とサター氏は語った。

 サター氏によると、数週間以内に、世界標準としてのOpenDocumentの利用を妨げ得る技術的問題の解決に当たる、1つめの小委員会が組織される可能性がある。この第1の小委員会が取り組む課題には、障害者が利用しやすいようにコンピュータ・ソフトウェアのアクセシビリティを高めるアプリケーションにOpenDocumentをより適応させることが含まれるという。

 マサチューセッツ州は、2007年1月1日を完了予定日として、同州政府機関の全文書を、Microsoft Officeなどのベンダー独自のフォーマットからOpenDocumentフォーマットに全面移行することを計画している。しかし、同州議会の議員は、障害者が州の文書にアクセスできるようにするプログラムとOpenDocumentが互換性を持たない可能性があるとして、その計画への懸念の声を上げており、そのことは最大の障害になる可能性がある。

 この移行計画をまとめたマサチューセッツ州のCIO、ピーター・クイン氏は、こうしたアクセシビリティの問題を、OpenDocument標準を取り巻くその他のいくつかの問題とともに、先週の会合で提起した、とサター氏は語る。「ピーターは、もっとしっかりとアクセシビリティ・コミュニティへのコンタクトを行うべきだったと感じていた。これはきわめて重要な問題であり、地球規模の問題でもある」

 マサチューセッツ州政府が現在利用しているMicrosoft Office、Lotus Notes、WordPerfectなどのオフィス・ソフトウェアスイートは、それぞれ独自のフォーマットをサポートしている。一方、OpenDocumentをサポートしているスイートには、OpenOffice、StarOffice、KOffice、IBM Workplaceなどがある。

 OpenDocument推進派は、マイクロソフトがまだサポートしていない同標準が広く利用されるようになれば、Microsoft Officeと競合するソフトウェアの採用が拡大すると期待している。

 先週の会合に参加した米レッドモンクのシニア・アナリスト、スティーブン・オグレディ氏は言う。「これは競争的な動きか? もちろんだ。オフィス文書フォーマットはマイクロソフトのコントロール・ポイントであり、何年も前からそうだった。OpenDocumentは、競争に加わるチャンスをより多くのベンダーに与える」

 OpenDocument推進派にとって、マサチューセッツ州の計画はもちろん重要である。しかし、IBMとサンが先週の会合を呼びかけたのは、単に1つの州の計画を支援するためではなく、同標準を推進する世界規模の取り組みを始めるためだった、とサター氏は強調した。

 「はっきりさせたいのは、これが、OpenDocumentに批判的な人を“改宗”させて提唱者にするための集まりではなかったことだ。むしろ、OpenDocumentをめぐって現在起こっていることは良いことであると考えている同好の士による作業委員会という性格が強いものだった。私たちはこれを、きわめて包含性が高く、北米内だけではなく地球規模の取り組みにしたい」(サター氏)

 サター氏は、このほかに同グループがOASIS内に発足させることを考えているOpenDocument関連の小委員会として、OpenDocumentのデジタル著作権管理(DRM)サポートに取り組むものと、アプリケーションのOpenDocument準拠を企業がチェックできる手段を検討するものを挙げた。

 また、IBMでは現在、正式なOpenDocument推進連合の案を策定中であり、数週間以内に参加企業にその案を示して意見を求める予定だ、とサター氏は語った。同氏は今週デンマークで、それから今月中にインドで、OpenDocument推進のための講演を行う。

 なお、ベンダーが技術標準に関する話し合いを重ねた後で、計画の実施に二の足を踏むことはまずないが、レッドモンクのオグレディ氏は、先週集まったベンダーはOpenDocumentサポートを貫き通すと確信していると述べた。

 「この種の複数のベンダーが参加する取り組みは、継続的に維持していくのが難しく、全ベンダーの足並みをそろえて参画させるのも難しい。だが、OpenDocumentは多数のベンダーにかなりのチャンスを示すものだと思う。この標準が根付けば、最も皆の利益になり、いずれ大きな成果につながるはずだ」と、オグレディ氏は語っている。

(Originally reported by Elizabeth Montalbano, IDG News Service 11/08/2005)

(IDG News Service)

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