サティヤム、インド国内の人件費高騰を受けて中国拠点を拡大
インドのITアウトソーシング企業大手サティヤムコンピュータサービスが、中国の事業拠点を拡大し、国際業務に従事する有能なスタッフの雇用を積極的に進めている。
インドのハイデラバードに本社を置くサティヤムは3月1日、中国広州に複数の事業拠点を設立していることを明らかにした。
サティヤムの上級副社長でアジア太平洋・中東・インド・アフリカ地域担当ディレクターのヴィレンダール・アガーワル氏によれば、広州の新たなソフトウェア開発センターは比較的規模が小さく、中国南部の市場をカバーするものにすぎないが、同社は中国の2番目の都市のいずれかに大規模なソフトウェア開発施設を設置する予定であるという。
またアガーワル氏は、インド国内の人件費が高騰していることから、サティヤムはこのソフトウェア開発施設を本拠に、国際的な顧客対応を行うとしている。
同社はすでにマレーシアに拠点を設け、数百名の現地職員を雇い入れているが、アガワール氏は、中国について、数千人に上る有能なソフトウェア開発者を採用できる世界有数の国だと評価している。「今後数年のうちに、中国国内で何名のスタッフを雇用するかはまだ決まっていないが、3年間で数千規模の雇用になるだろう」
サティヤムは現在、中国に270人の従業員を抱えており、そのうちの250人は上海のソフトウェア開発センターに所属している。同社は北京にもオフィスを開設し、大連にも小規模なソフトウェア開発拠点を置いている。ちなみに、中国国内で同社に勤務している社員の96%が現地採用であるという。
なおアガワール氏は、サティヤムが上海に足場を広げる可能性は低いと話している。上海でも人件費が高くなりつつあるからだ。
中国は、インドに次ぐオフショア・アウトソーシングの拠点として脚光を浴びるようになってきた。「われわれは中国を支援するために、同国に事業所を置いてスタッフを訓練しているわけではない。彼らは手助けしなくても、自らの手でソフトウェア開発能力を開花させるだろう」(アガワール氏)。
インドではすでに人件費が高騰し始めており、同国のITアウトソーシング企業は中国に進出せざるをえない状況になっているという。
デリーの全国ソフトウェア・サービス業協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)と管理コンサルタント企業マッキンゼーが2005年12月に発表した調査報告によると、インドのITおよびビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO:Business Process Outsourcing)サービス業界の売上額は、年間25%のペースで成長を続けており、2010年までに600億ドルに達する見通しという。
しかし、公的な教育と企業における訓練に関する改善策を早急に実施しなければ、そうした成長を遂げるまでに50万人という大幅な人手不足が生じるだろうと同リポートは指摘している。
インド最大の業務委託サービス会社であるタタ・コンサルタンシー・サービセズを筆頭に、同国の多くのITアウトソーシング企業が中国に事業所を開設し、現地のITサービス市場に参入したり、中国で操業している自社の多国籍クライアントに現地サービスを提供したりしている。
なお、インドで2番目の規模を誇るITアウトソーシング企業インフォシステクノロジーズは2005年に、250人の中国支社スタッフを5年間で6,000人に増員すると発表している。
(IDG News Service バンガロール支局)



























