EMC、RSAセキュリティをおよそ21億ドルで買収へ
米国EMCは6月29日、セキュリティ大手のRSAセキュリティを買収すると発表した。両社によると、EMCはRSAセキュリティ株1株につき28ドル、総額21億ドル近くを支払って買収する。買収は今年第3四半期末か第4四半期初めに完了する見通しだ。
RSA買収の目的について、EMCのCEO、ジョー・トゥッチ氏は、「顧客がわれわれに何を求めているかは明らかだ」としたうえで、「われわれは情報の安全性と暗号化による機密保持を、アイデンティティ管理やそのほかの保護の仕組みとともに確保できなければならない。RSAの買収によってそれが可能になる」と説明した。
また同氏は、29日夕方に開かれた電話会見の中で、「セキュリティと情報管理を統合するIT企業は、IT市場で大きな勝利を収めるだろう。買収後のEMCはまさにそうした企業になる」と述べた。
「EMCの製品は情報の保存場所だ。RSAとわれわれが1つになることで、われわれの製品は情報が安全に保存される場所になる」(トゥッチ氏)
一方、RSAの社長兼CEO、アート・コビエロ氏は、「RSAはEMCの顧客に、正当なユーザーだけが情報にアクセスできるようにすることを保証できる。セキュリティが情報ストレージ・インフラの不可欠な要素になる時期が来ている」と語った。
買収完了後、RSAはEMCの情報セキュリティ部門として事業を行う。コビエロ氏はEMCの上級副社長と同部門担当の社長を兼務する。
EMCのRSA買収について、ハーバード・メディカル・スクールとケアグループ・ヘルスケア・システムのCIOを務めるジョン・ハラムカ氏は、「データのセキュリティとデータの完全性の保護という考え方が打ち出されていることは、合併がきわめて有意義であることを示している」と評価する。
ハーバード・メディカル・スクールとケアグループ・ヘルスケア・システムでは、RSA傘下のベリサインのデジタル証明書パッケージを利用しており、30年間保存しなければならない900万件の記録を管理しているという。
ハラムカ氏は、米国のHIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)に基づいて、これらのデータが改変されないようにすると同時に、その閲覧者と閲覧日時を継続的に管理および記録する必要に迫られている(関連記事)。
同氏は、RSA製品の価格がどうなるかに関心を持っているという。「ベリサインの価格設定は競合他社より高い傾向があり、EMCは技術のパッケージングと統合を巧みに行っているからだ」
なお、今回の合併は、昨年完了したセキュリティ・ベンダーのシマンテックによるストレージ・ベンダーのベリタス・ソフトウェアの買収に酷似している。
(トッド・ワイス/Computerworld オンライン米国版)



























