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【今週のウォール街】

明暗が分かれたITベンダーの四半期決算

(2007年01月19日)

 今週、主要ITベンダーが相次いで四半期決算を発表した。IBMやアップルが好調を維持した一方で、AMDやシマンテックなどは業績予測の下方修正を迫られた。

 IBMは1月18日、「WebSphere」などのミドルウェアに対する堅調な需要に支えられ、第4四半期の利益が11%増加したことを明らかにした。1株当たりの利益は2ドル26セントで、米国トムソン・ファイナンシャルが取りまとめたアナリスト予測値の2ドル19セントを上回った。しかし、同日の営業時間外の株価は、IT関連株の全体的な値下がり傾向に押されるかたちで、決算発表から30分で3ドル48セント値下がりし、96ドルに下落した。

 また、18日にはITベンダーの株価や各市場の株価が広い範囲で値下がりし、多くのIT企業が上場しているナスダック市場の指数は36.21下がって2443.21となった。

 ナスダックの指数は昨年末時点で9.5%上昇し、2003年以降で最も大きな伸びを示したが、2007年はスロー・スタートの年となった。祝日やジェラルド・フォード元大統領の国葬などがあったことから、年頭の市場営業日は通常よりも少なかったものの、年明け以降の5営業日を通じて各市場の株価はおおむね値下がりした(この間の値動きは、その1年を占うものになると言われている)。

 アップルも17日に過去最高の四半期決算を発表したが、今後の四半期決算が厳しいものになることを示す平均予測値も示された。同社は、昨年12月31日までの四半期決算で10億ドルの利益を計上。これは、「iPod」やノートPCの好調な売上げによるもので、事前の予測を大幅に上回った。しかし、現在の四半期の1株当たり利益は、前四半期のおよそ半分になる見通しだ。18日のアップルの株価は5ドル88セント値下がりし、終値は89ドル7セントとなった。

 ソフトウェア分野では、SAPが先週、米国とアジア太平洋地域での販売不振を理由に、四半期決算の売上高予測を下方修正している。またシマンテックも、エンタープライズ・ストレージ・グループの不振により、業績見通しの下方修正を迫られた。

 チップ市場も不安を抱えている。AMDは先週、マイクロプロセッサの価格が下落しているとして、第4四半期の業績見通しを下方修正した。16日にはインテルが四半期決算を発表し、価格競争の激化などを理由に、利益が前年同期比39%減の15億ドルに落ち込んだことを明らかにしている。

 もう1つ、18日には気になるニュースがあった。米国連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長が、ワシントンで開かれた連邦議会議員との会議に出席し、金利上昇や国債残高の増大などについて警告したというのがそれだ。バーナンキ議長は、「残念ながら、嵐の前の静けさというのが現状だと思う。巨額の財政赤字が、国債残高と金利支払い額の急激な増大につながるという悪循環が広がりつつある」と語っている。

 IDCやアイサプライなどの市場調査会社によると、IT市場は今年、ワールドワイドでおよそ6.5%成長する見通しだという。とはいえ、公定歩合の引き上げや利益率の低下、成長の鈍化といった要因により、大幅な業績不振に陥るベンダーが出てくる可能性も否めない。

 いずれにしても、今後数週間以内に多くの企業が正式な決算を発表することになっており、今はそれらのデータがそろうのを待っている状況だ。これまで出ている悪材料が、IT業界全体の減速を示す兆候なのか、それとも成熟市場での低成長期に避けることのできない限定的な副産物にすぎないのかは、データがそろった時点で判断すればよい。

(マーク・フェランティ/IDG News Service ニューヨーク支局)

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