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米国下院議会、コンピュータ・リサイクル法案を本格審議へ

(2007年03月02日)

 ノートブックPCやコンピュータ・モニタ、テレビなどの電気・電子機器廃棄物「e-waste」を削減するために、製品にリサイクル手数料「e-fee」を付加する制度が全米レベルで導入される可能性が出てきた。これまで、こうしたリサイクルの取り組みは州レベルで制度化が進められてきた。

 米国下院議員のマイク・トンプソン氏(民主党、カリフォルニア州選出)は今年1月、電気・電子機器製品に対して最高10ドルのリサイクル手数料を付加する「National Computer Recycling Act(全米コンピュータ・リサイクル法)案」を提出した。

 同様の法案は数年前にも提出されているが、可決には至らなかった。しかし、今回トンプソン氏が提出した法案は成立する可能性が高いと見られている。

 米国家電協会(CEA:Consumer Electronics Association)によると、カリフォルニア、ワシントン、メリーランド、メインの4州がすでに電子機器リサイクル法を可決しており、他の21州およびプエルトリコが同様の法案を審議しているという。各州法の内容は異なるが、こうしたリサイクル処理の制度化が進む中で、電子機器廃棄物処理を全米で実施する統一プランの策定を米国議会に要求する圧力が高まっている。

 トンプソン氏と米国議会のE-Waste作業部会の委員は昨年9月にITベンダー、再販売業者、機器リサイクル業者らと会合を行って意見を募った。トンプソン氏の広報担当を務めるアン・ウォーデン氏によると、各社の提案は早ければ今週中に提出される見込みという。

 電子機器業界団体の幹部によると、電子機器メーカーと再販売業者は水銀や鉛などの物質を含む機器のリサイクル費用の負担方法に関してまだ合意に達していない。

 1,300の企業を代表する米国電子工業会(EIA:Electronic Industries Alliance)の環境問題担当バイスプレジデント、リチャード・ゴス氏は、こうした費用は全米で年間約3億ドルに達しており、企業ユーザーと個人ユーザーが負担すべきだとしている。

 トンプソン氏の法案は電子機器製品に6〜10ドルのリサイクル手数料をあらかじめ付加するカリフォルニア州法を基にしている。この州法では、小売店または再販売業者は3%の手数料徴収費用を差し引いた残りを州に収め、州は回収業者とリサイクル業者に1ポンド当たり48セントの処理費を支払うことになっている。

 これに対し、メイン州の場合は、購入時におけるリサイクル手数料の事前徴収は行わず、代わりにメーカーがリサイクル費用を負担する。メイン州環境保護局の環境専門家、キャロル・シフリーノ氏によると、地元自治体が電子機器を回収し、その後、州が認可した民間会社でリサイクル処理を行うという。

 メイン州の制度では、ノートPCなどの製品を回収した後に、メーカーを特定し、1ポンド当たり19〜42セントの処理費を請求する。仮にハードウェア・メーカーが廃業していたり、特定できなかったりした場合は、すべてのメーカーが処理費を分担することになる。

 シフリーノ氏は、「メイン州は埋め立て地や焼却炉で処理される廃棄物の毒性の低下に非常に積極的に取り組んでいる」と、同州の取り組みを高く評価している。

 業界団体は、それぞれの法律には一長一短があると主張している。例えば、EIAのゴス氏は、メイン州の法律では、地元の電子機器メーカーが処理費の大半を負担する一方で、外国のライバル・メーカーや「ホワイトボックス(ノンブランド)」メーカーが一切の費用負担を回避しかねないと指摘する。

 トンプソン氏の連邦法案の公聴会の日程はまだ決まっておらず、電子機器業界が最終法案にどのような姿勢を示すかもまだ未知数だ。だがe-wasteを巡る国会議員の議論は今後活発化すると見られている。

 CEAのシニア・ディレクター兼環境顧問、パーカー・ブルッゲ氏は、「トンプソン氏の法案の是非がどうであるかにかかわらず、米国の環境は、何か手を打つべき切迫した状況にある」と指摘する。

(パトリック・ティボドー/Computerworld オンライン米国版)

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