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グーグルとセールスフォースが提携へ――対マイクロソフトで共闘か

パッケージ・ソフトvs.ホスティング・サービスの構図が鮮明に
(2007年05月22日)

 米国ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙の5月21日付けの報道によると、米国グーグルと米国セールスフォース・ドットコムが提携に向けた話し合いを行っているという。


WSJ紙では両社が提携に積極的な背景には、共通のライバルであるマイクロソフトに対抗していく意図があると分析しているが…。

 WSJ紙によると、提携形態とその具体的な内容はまだ確定していないが、グーグルが提供するホスティング型アプリケーション・スイートの「Google Apps」と、セールスフォースが提供するオンデマンドCRMアプリケーションが統合される見込みだという。

 現在のところ、Google AppsとセールスフォースのオンデマンドCRMアプリケーションは、きわめて補完的な関係にある。

 Google Appsには電子メールの「Gmail」、IM(インスタント・メッセージ)の「Talk」、ワープロ・ソフト&表計算ソフトの「Docs&Spreadsheets」、Webページ作成ツールの「Page Creator」、スケジュール/タスク管理用の「Calendar」などが包含されているが、CRMアプリケーションは含まれていない。

 一方、セールスフォースのオンデマンドCRMアプリケーションには、Google Appsにあるようなオフィス・ツールは包含されていない。

 しかし、両社が“その気”になれば、相手の領域を侵すことは簡単であり、両社が互いの角を突き合わせるのは時間の問題と見られていた。

 グーグルにはCRMアプリケーションを開発する社内リソースも、CRMベンダーを買収する資金も豊富にあり、セールスフォースもそれを熟知している。米国スターリング・マーケット・インテリジェンスのアナリストのグレッグ・スターリング氏は、「グーグルがCRMアプリケーションを独自開発したり、CRMアプリケーション・ベンダーを買収したりしないよう、セールスフォースは提携によってグーグルをつなぎ止めるつもりなのだろう」と分析する。

 セールスフォースとグーグルは昨年、グーグルの企業向け検索アプライアンス用モジュールを共同開発している。また、セールスフォースは、検索連動型広告の「Google AdWords」の効果を分析するアプリケーションを提供しており、社内ではGoogle Appsを使用している。

 また両社は将来、エンタープライズ市場におけるアプリケーションの提供形態は、従来のパッケージ・ソフトウェア型ではなくホスティング形式が主流になると主張している。コスト削減効果やアプリケーション管理の簡素化など、SaaS(Software as a Service)モデルのメリットをアピールするのにも余念がない。

 今回の提携の動きについて、アナリストの見解は二分しているようだ。

 米国フォレスター・リサーチのアナリスト、オリバー・ヤング氏と米国ニュークリアス・リサーチのアナリスト、レベッカ・ウェットマン氏は、「グーグルにとっては提携よりも(セールスフォースを)買収したほうが得策だ。将来的にエンタープライズ・アプリケーション・ホスティング市場で両社が争うことになれば、提携はまったく意味を持たなくなる」と指摘する。

 一方スターリング氏は、たとえグーグルであっても時価総額55億ドルのセールスフォースは高すぎる買い物だという見解を示している。

 なお、5月21日の時点では、両社からのコメントは得られていない。

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局)

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