クアルコム、証拠メール隠蔽について弁明――ブロードコム特許侵害訴訟で
「裁判所を欺く意図はなかった」と主張米国クアルコムは今週、ブロードコムに敗訴した特許侵害訴訟に関連する一連の文書を裁判所に提出した。これは、訴訟の重要な争点になっていた特許技術に関する標準策定プロセスへの関与について、クアルコムが関与していなかったと主張した背景を説明することを目的としたもの。
クアルコムは今年、敗訴の判決が出た直後に、自社がその標準策定プロセスに加わっていたことを示す社内電子メール20万件以上を開示していなかったことを明らかにした。
すでにカリフォルニア州南部地区連邦地裁は、クアルコムに対して、証拠の非開示を理由にブロードコムへの訴訟費用の支払いを命じている。だが、クアルコムは、このほかにも法的制裁を受ける可能性がある。
クアルコムは提出文書の中で、関係者は誠実かつ倫理的に行動し、裁判所を欺く意図はなかったと主張している。
提出文書には、クアルコムのエンジニアの法廷宣誓証言の記録も含まれている。このエンジニアは法廷で、標準策定プロセスにかかわるメーリング・リストに自分が登録した認識はなく、メーリング・リストの電子メールを読んだ記憶はないと証言した。
同氏は今回提出した文書の中で、これらのメールを受け取ることの重要性を理解していなかった弁明したうえで、法廷での証言後、メーリング・リストへの登録手続きを自分自身で行っていたことがわかったと証言内容を訂正した。その理由について、法廷での自分に対するいくつかの質問を誤解していたと説明している。
ちなみに同氏は、法廷において、標準策定プロセスへのクアルコムの関与は重要なことではないと発言していた。
標準策定プロセスへのクアルコムの関与は、重大な意味を持つ。クアルコムは標準策定後に、この標準に採用されている自社の特許が侵害されたとして、ブロードコムを提訴したからだ。
標準の策定に参加する企業は、当該技術に関係する可能性のある特許をすべて開示することに合意している。裁判所は今年、クアルコムが「標準を策定するうえで不可欠な要素になる可能性がある」と認識していた特許を、隠していたと認定している。
また、クアルコムの代理を務める法律事務所ヘラー・アーマンは、裁判所提出文書の中で、訴訟に携わっている別の法律事務所のデイ・ケースビアが、クアルコムが標準策定プロセスに実際に関与していたことを示す電子メールを発見したのちも、その事実をヘラー・アーマンに知らせないまま、法廷でクアルコムが標準策定プロセスに関与していなかったとする主張を続けたと説明している。
なお、10月12日には、連邦治安判事がクアルコムへの制裁に関する口頭審問を行うことになっている。
(ナンシー・ゴーリング/IDG News Service シアトル支局)
























