マイクロソフト、関数型言語F|IT業界動向|トピックス|Computerworld

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マイクロソフト、関数型言語F#をVisual Studioに統合へ

開発者からはおおむね好意的な反応
(2007年10月23日)

 米国マイクロソフトは、マイクロソフト・リサーチ・グループが開発した関数型言語「F#」を、同社のアプリケーション開発プラットフォーム「Visual Studio」に統合する計画だ。これは10月22日に同社ディベロッパー部門のコーポレート・バイスプレジデント、S.ソマセガー氏が自身のブログで明らかにしたもの。

 ソマセガー氏は、F#をVisual Studioに統合する一方、引き続きF#を発展させていくとしているが、マイクロソフト自体は正式なリリース・スケジュールを明らかにしていない。

 ソマセガー氏によると、F#は関数型プログラミングの考え方に基づいているという。関数型言語は、演算作業を数学関数の計算として取り扱う。数学に近い関数型プログラミングは、金融や科学、技術分野の演算など、数学的表記による記述が多用される分野の専門家から注目を集めている。

 マイクロソフト・リサーチは、F#について、「型安全性、パフォーマンス、スクリプティングに、最新ランタイム上で稼働するという長所を結びつけたもの」と説明している。また、F#は、Pythonなどの双方向スクリプト言語、強力な型推論とML(機械言語)安全性をサポートし、.Netライブラリやデータベース・ツールにもアクセスできるとしている。

 F#関連のブログ「hubFS」は、今回のマイクロソフトの計画におおむね好意的な反応を示している。同ブログの運営者は、「数カ月前にF#と出会って以来、PythonとJavaはほとんど使わなくなり、今ではF#が私のメインの言語になっている。実際に使ってわかったことは、簡単なスクリプトを開発したり、アルゴリズムの『トイ』実装をプログラミングしたりするのに最適な言語であるということだ。また、.Net用に作成したすべてのコードを利用できるので、実際にアプリケーションを開発するうえでもすぐれた言語だと思う」とコメントしている。

 ソマセガー氏は、マイクロソフトがF#以外に推進している関数型プログラミングの取り組みについても言及している。同氏によると、C#のラムダ式や.Net 2.0の総称文などの言語関数は、関数型言語にルーツを持っており、C#とVisual Basicを拡張するためのLINQ(Language Integrated Query)も関数型プログラミング手法がベースになっているという。「これらの言語を用いることで、データベース・クエリやXMLクエリを作成するための作業を簡素化できる」(ソマセガー氏)

 また、F#は.Netの「一級市民」となるよう設計されており、マイクロソフトのCLR(Common Language Runtime)上で稼働するという。さらに、オブジェクト指向プログラミングが採り入れられたことで、.Net Frameworkにも統合できるとしている

 ソマセガー氏は、「F#は学術分野で.Netを強化するという役割も担っている。F#を使ったり、IronPythonやIronRubyなどの言語を使ったりすることで、学生や教員に新たな選択肢が提供されることになる。また教員は、複数の講座で継続的に使用できるツールセットとしてVisual Studioを使うという選択肢も得られる」と述べている。

 一方、マイクロソフトのディベロッパー部門は同日、同社の開発者向けWebサイト「MSDN」内に、新サイト「Tester Center」を開設したと発表した。同サイトでは、テスターがコミュニティにアクセスし、コンテンツを投稿したり、テスト方法や経験を共有したりすることが可能となっている。

(ポール・クリル/InfoWorld オンライン米国版)

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