「グリーンITは京都議定書の目標達成に不可欠」――総務省の藤本氏
ユビキタスネット社会の実現により、2010年には2,650万トンのCO<sub>2</sub>削減を目指す「グリーンITの推進は京都議定書のCO2削減目標を達成するのに不可欠だ」――。IDC Japanが11月22日に開催した「Japan Green IT Forum 2007」の基調講演において、総務省で情報通信政策局 情報流通高度化推進室長を務める藤本昌彦氏が、国をあげてグリーンITを推進していくことの重要性を強調した。
Japan Green IT Forum 2007は、IDC Japanにとって、国内で初めてグリーンITをテーマに開催するコンファレンスとなった。今日、IT業界においては、「グリーンIT=データセンター」との認識が強い。今回のコンファレンスでも、各講演者が話の中心に据えたのは、いずれもデータセンターにおける省電力・発熱対策についてであった。
そのような中、基調講演として、“日本のグリーンIT戦略”を語ったのが藤本氏である。同氏は、日本全体のCO2の排出状況を総括した後、通信・放送分野でグリーンITを推進することが特に重要だと指摘した。「以前は事業者ごとにCO2の排出目標を立てていたが、現在は業界団体として目標を設定し、業界全体で取り組んでいく姿勢を強めている」(同氏)
政府のIT戦略本部は、2006年1月に「IT新改革戦略」を発表し、その中で“ITを駆使した環境配慮型社会”の構築を重点項目の1つとして掲げている。藤本氏は、2007年度におけるその具体的な取り組みとして、電子マニフェスト/テレワークの推進、IT機器のエネルギー使用量の抑制、ITSの活用による交通量の緩和を紹介。そのうえで、「テレワークの労働者人口を2010年には全体の2割に引き上げる」(同氏)ことが、環境面に加えて将来的に豊かなライフ・バランスを構築するうえで大切だと訴えた。
IT新改革戦略における総務省の役割とは何か。藤本氏は「ユビキタスネット社会」の実現こそが総務省の役割だと主張した。藤本氏によれば、RFIDによる物流システム、VICSを活用した道路交通情報の配信など、さまざまなものをネットワーク化し、高度なサービスを作り上げることで、最終的に人が意識しないところで省エネ化が進むことを目指したのが、ユビキタスネット社会であるという。
「多様な環境をセンシングできる時代がすぐそこまで来ている」(藤本氏)
ユビキタスネット社会により、2010年には2,650万トンのCO2を削減できると、藤本氏は語る。2010年においてもサーバやPCといったIT機器は増大し続けるが、その分ユビキタスネット社会により実現される、テレワーク人口の増加、ITSを生かした道路交通量の削減、産業構造の変化などによるCO2削減効果のほうが、CO2の増加量を大きく上回るという。
また、藤本氏は、シン・クライアントやサーバ統合などを環境に配慮した技術として紹介し、企業が積極的にこうした技術を導入していくことの重要性を強調した。
(山上朝之/Computerworld)



























