NetSuite、IPOによる調達額は1億8,540万ドルに
見込み額の2倍に相当する好調な出だし米国NetSuiteは12月26日、IPO(新規株式公開IPO)での調達額が1億8,540万ドルになったことを明らかにした。これは、当初の見込み額の2倍に相当する金額であり、SaaS(Software as a Service)市場に対する期待感の表れと受け止められている。
NetSuiteは、今回のIPOでは、オークションにより1株26ドルの共通株を620万株販売したほか、株式引受人がオプションを行使して9万3,000株を買い増した。調達した1億8,540万ドルのなかから、引受人への値引き額と経費が差し引かれるという。また、今回販売された株式のうち、36万5,000株はNetSuiteのCEOやCTO(最高技術責任者)などが保有していたもので、この分の受取金(およそ950万ドル)は同社のものにはならない。
IPO直前の予測でNetSuiteは、引受人がオプションをフルに行使した場合の受取金総額をおよそ1億6,190万ドルとしていた。当初設定されていた1株当たりの株価は13ドルから16ドルだったが、オークション開始後上昇し、ニューヨーク証券取引所での取引が始まった先週木曜日時点での株価は26ドルになっていた。12月26日の午前中ごろの株価は34.85ドルで、前日の終値と比べおよそ10%値下がりした。これまでの最高値は45.98ドルである。なお、同社のティッカー・シンボルは「N」となる。
1998年に法人化されたNetSuiteは、ERPやCRM、ECアプリケーションをホステッド方式の加入ベース・モデルで販売している。同社のIPO目論見書によると、同社は今年9月30日時点で5,400を超える顧客を抱えているという。2006年の売上高は6,720万ドルで、純損失が3,570万ドルとなっていた。今年1月から9月末までの売上高は7,680万ドルで、純損失が2,060万ドル計上されている。
今回のIPOで調達した受取金を使ってNetSuiteは、OracleのCEO、ラリー・エリソン(Larry Ellison)氏が管理しているTako Venturesから借り入れている資金の未返済額800万ドルを清算する計画だ。Ellison氏は、11月30日時点でNetSuiteの発行済み株式のおよそ60%(およそ3,190万株)を保有しているが、これらの株式は、持株会社のNetSuite Restricted Holdingsに移転された。目論見書によると、これによりEllison氏の議決権が「実質的に失われ」、利益相反が生じる可能性が回避されたという。
このほかNetSuiteは、1,000万ドルから1,500万ドルを設備投資に振り向け、資産、工場、機器の購入、2カ所目となるデータセンター施設の開設、運転資金、グローバル事業の拡大などに使う計画だ。現在同社は、1カ所のデータセンターでホステッド・アプリケーションを提供しているため、何らかの問題が発生した場合、事業に大きな支障が出る危険がある。また、調達した資金を使って他の企業や製品、技術の買収も行う意向を示しているが、現時点で買収についての合意や確約があるわけではないという。
(Juan Carlos Perez/IDG News Service マイアミ支局)



























