従業員の自殺が相次いだフォックスコン、従業員宿舎の運営管理を外部委託へ|IT業界動向|トピックス|Computerworld

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従業員の自殺が相次いだフォックスコン、従業員宿舎の運営管理を外部委託へ

自殺防止対策の一環として
(2010年06月29日)

Foxconn Technology GroupのWebサイト。世界中のメディアの注目を集めている同社従業員の相次ぐ自殺を防止するため、従業員の生活環境の改善に務めているという

 多数の大手エレクトロニクス・メーカー向けに「iPhone」など各種ガジェットを製造する中国のFoxconn Technology Groupは6月27日、中国深センの大規模工場の敷地内にある従業員宿舎の運営管理を、中国企業2社に委託する契約を交わしたと発表した。

 この契約の目的は、従業員の生活環境の改善に加え、世界中のメディアの注目を集めている同社従業員の相次ぐ自殺に歯止めをかけることにある。

 Foxconnは、深センで雇用する45万人の従業員の多くが働く2つの大規模複合工場敷地内にある153棟の宿舎の運営管理を外部委託すると声明で述べた。

 新たにこれら宿舎の運営管理を行うShenzhen CPM Property ManagementとKaiyuan Property Managementは、Foxconn、地方政府、労働組合、従業員委員会と協力し、コミュニティとのつながりがより密接な、より快適な生活環境の実現を目指すという。

 「これまでは、勤務地内の安全で便利な生活の場など、基本的に必要なものを従業員に提供すれば、十分だったかもしれない。だが、こうしたやり方は、もはや現在の若い労働者のニーズを満たしていない。彼らは、自分たちが働いている都市での生活も楽しみたいと考えている」(声明文より)

 Foxconnの中国人労働者の苦しい生活状況は、メディアの追及の的になった。FoxconnはEMS(電子機器受託製造サービス)世界最大手で、その企業規模や、同社が一連の人気製品を製造していることも、同社が注目を浴びる要因となった。例えば、同社は米国AppleのiPhoneと「iPod」、ソニーの「PlayStation 3」、任天堂の「Wii」、Hewlett-Packard(HP)やDellのPC、Nokiaの携帯電話を製造している。

 Foxconnはこれまでにいくつかの自殺防止策を講じているが、その効果を評価するのは時期尚早だ。Foxconnは中国全土の従業員の給与引き上げを開始したほか、従業員へのカウンセリングのために仏教僧や精神科医を招いた。また、建物から飛び降りた人を受け止める安全ネットを設置した。工場視察の機会も設けて工場や宿舎の環境を見せた。

 さらに、同社は対策の妥当性の確保に注意を払っており、6月には、自殺者の遺族への補償制度を廃止すると発表した。この制度は新たな自殺を誘発しかねないとの懸念からだ。

 実のところ、Foxconnの従業員の相次ぐ自殺は、解釈が難しい面もある。今年に入って同社の中国工場では13人が自殺を図り、10人が死亡したが、医学誌「Lancet」で発表された2008年11月の調査では、中国の自殺率は10万人当たり15.05人だった。Foxconnの中国の従業員数は54万人以上であり、今年のこれまでの自殺者数で見ると、自殺率は中国全体の平均をはるかに下回っている。

 Foxconnは昨年、第4世代iPhoneのプロトタイプが紛失したあとで若いエンジニアが飛び降り自殺したことで、初めて自殺を巡って世界中から疑惑の目を向けられた。今年発生した自殺は、そうしたトラブルと関連付けられていないが、中国のニュース報道では、厳しい労働条件と時代遅れの管理方式が原因として挙げられている。Foxconnはこうした指摘を否定している。

(Dan Nystedt/IDG News Service台北支局)

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