HPとマイクロソフト、「Office 365」を中心にクラウドでの提携を強化
マイクロソフトはHPのクラウド・データセンターを利用し、HPがOffice 365を再販 米国Hewlett-Packard(HP)および米国Microsoftが、4年間におよぶ新たなパートナーシップを結んだことを発表した。「Office 365」および同製品のオンプレミス版を軸とする、パブリック/プライベート/ハイブリットクラウド・ソリューションに関する提携であるという。
契約条件に従い、MicrosoftはHPのクラウド・データセンターを使用して「Exchange Server 2010」「SharePoint Server 2010」「Lync Server 2010」を含むオフィス・サー・ソフトウェアを提供し、一方のHPはOffice 365を再販する。
今回の提携内容は次のとおり。
●プライベートクラウド:HPの「Enterprise Cloud Services」(「Messaging」「Collaboration」「Real-Time Collaboration」を含む)において、オフィス・サーバ・アプリケーションであるExchange Server、SharePoint Server、Lync ServerをサービスとしてHPのデータセンターから世界中へ配信する。
●パブリッククラウド:これまでと同じく、MicrosoftがOffice 365スイートをパブリッククラウド経由で提供する。
●ハイブリッドクラウド:HPはEnterprise Cloud Servicesを使用し、これと同時にOffice 365の再販を行う。
これらのソリューションは最終的には全世界で利用できるようになるが、第1弾として今年の12月中に英国、米国、オーストラリア、カナダで提供が開始される見込み。
HP Enterprise ServicesのWorkplace Services担当副社長、ブラント・ファッツ(Brandt Faatz)氏は、「厳しい規制下にある金融サービスおよび公共セクターをはじめとする大規模組織の間では、機能性やサービス水準要求に対する需要が大きい」と述べている。
「今回の提携は、Microsoft製品の提供における地理的な範囲を広げるのみならず、同社の顧客に最大限の自由を与え、自組織に独特なメッセージング/コラボレーション・ニーズに見合ったクラウド・コンピューティング・ソリューションを選択できるようにする」(ファッツ氏)
Microsoftは今年、8か月におよぶ大々的な宣伝を行った末にようやくOffice 365をリリースした。同社の人気商品である「Office」ソフトウェアをクラウド・コンピューティング時代に適応させ、クラウド・ベースのオフィス・アプリケーション分野で米国Googleの「Google Apps」に対抗していくことが、Office 365に課せられた使命だ。
Office 365は安定したクラウド製品として主に中小規模の企業から広く支持されているが、運用の開始はスムーズにはいかなかった。2011年9月には、DNSトラブルにより世界中の数百万に上るOffice 365ユーザーがサービスを利用できなくなる事態に陥った。
そうした問題があったにもかかわらず、Microsoftによれば、Office 365は先行サービスである「Business Productivity Online Suite(BPOS)」の8倍の速さで売れており、同社史上最も成長の勢いが強いという。
しかし、この主張に対して、調査会社Gartnerのマシュー・ケイン(Matthew Cain)氏やIDCのメリッサ・ウェブスター(Melissa Webster)氏など、一部のアナリストらが疑問の声を上げている。ケイン氏は、これらの数字は初期の売り上げから導き出された自然な結果とは言えず、むしろ製品の改良やGoogle Appsユーザーの増大に付随するMicrosoftの競争反応だと指摘した。
「MicrosoftがOffice 365の躍進をわざわざアナウンスしたのは、Google Apps人気がさかんに報じられているからと思ってまちがいない。同社の動向から、エンタープライズ・コラボレーション・クラウド分野の覇権をめぐり、熾烈な競争が繰り広げられていることがうかがえる」(ケイン氏)
(Sophie Curtis/Techworld.com)






















