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米国SAPユーザー・グループがCEOを解任

理事会はSAPのサポート・サービス料金値上げ問題とは「無関係」と主張
(2008年11月27日)

 米国SAPユーザー・グループ(ASUG)は11月26日、CEO(最高経営責任者)のスティーブ・ストロート(Steve Strout)氏を解任し、新たなCEOを迎えると発表した。


米国SAPユーザー・グループ(ASUG)のWebサイト

 ASUGには、現在5万名を超える会員がいる。同団体は昨年8月、初めての常勤CEOとしてストロート氏を選任した。

 ASUGの理事会は26日に出した声明のなかで、「ストロート氏は、さまざまな分野でASUGの活動を前進させたが、理事会として新たなリーダーを探す必要性を感じている」とコメントしている。

 SAPは今年、サポート・サービス料金の実質的な値上げにつながる「Enterprise Support」サービスへの移行計画を打ち出し、ストロート氏はこの問題をめぐる議論の前面に立ってきた(関連記事)。SAPの動きに対して、ヨーロッパのユーザー・グループは批判の声を上げたが、Strout氏とASUGは比較的穏健な態度を維持していた(関連記事)。

 ASUGの理事会は、ストロート氏解任の理由を明らかにせず、あくまでも「組織内部の判断」としている。また、Enterprise Support問題との関係についても否定しており、「この決定がEnterprise Supportと何らかの関連があるという憶測は誤っている」と述べている。


Steve Strout氏。同氏はThomson LearningやNew York TimesなどでCIO(最高情報責任者)やCTO(最高技術責任者)を歴任してきた

 今回、IDG News Serviceではストロート氏にもコメントを求めようとしたが、26日の時点で同氏と連絡を取ることはできなかった。

 SAPは、Enterprise Supportについて、顧客の環境が複雑化しているため新たなサポート契約の形態が必要になったと説明しており、移行によってTCOも下がるという見通しを示していた。

 だが、これまでのところ、同社の主張は顧客を完全に納得させるまでには至っていない。世界各国のSAPユーザー・グループ代表者で構成されるSUGEN(SAP User Group Executive Networkは、現在、SAPと共同でEnterprise Supportの有効性を示す主要業績評価指標(KPI:Key Performance Indicator)を作成中だ。

 SAPは今月、「われわれは、これらのKPIが顧客の期待にかなうかどうかを定期的に評価し、十分な品質評価基準に到達するまで、現在作業を進めているSAP Enterprise Supportのロールアウト時期を調整していく」との声明を出している。

 ASUGは、SUGENとともにKPIの作成作業に協力していく姿勢を示している。

 ストロート氏は、今月初めに行われたインタビューで、サポート料金に対するSAPの姿勢について慎重な見方を示していた。「SAPが自社の事業をどのように構築するのか判断できる材料がないので、同社の計画を受け入れるかどうかはまだ分からない。どうするかは、顧客が判断することになるだろう」(ストロート氏)。

 またストロート氏は、「実際のデータに基づいて判断するべきだ。これまでは感情的な話し合いに終始していた」とも語り、KPIが論争の決着に役立つとの期待感を示していた。

(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)

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