アジア太平洋地域の中小規模企業の多くはIT担当重役不在
最新の調査結果によると、アジア太平洋地域では、大規模な企業には専任のCIO(最高情報責任者)やITマネジャーがいるのに対し、中小規模の企業では、専任のIT担当重役を置いていないところが約75%だった。これは、中小規模の企業の大多数で、事業(ビジネス)部門の重役や非技術系のマネジャーがITに関する意志決定を行っていることを意味している、とIDCは指摘している。
IDCの調査では、収益の多寡は考慮せず、従業員数が1人から99人までの企業が小規模企業、100人から499人までの企業を中規模企業と定義されている。
ちなみに、オーストラリアでは今年の中小規模企業調査の結果はまだ集計されていないが、同国で専任のIT重役がいない中小規模の企業は「60〜65%程度」と推定される、とIDCの市場アナリスト、ブラッド・ヒル氏は述べている。オーストラリアの企業の9割以上が中小規模だ(オーストラリアの中小企業庁によると、同国企業の96%に当たる約110万社)。
このIT専門知識レベルの低さは、比較的規模の大きな企業向けの製品やサービスに従来焦点を合わせていたベンダーに、中小規模企業市場への売り込みへの関心を抱かせる。一方、自社のニーズに合わせてスケール・ダウンできる単純なソリューションを探そうとする中小規模企業は、従来、このIT専門知識レベルの低さゆえに途方に暮れていた。しかし、成長著しいこの市場のビジネス・チャンスへのベンダーの殺到で、状況は変化しつつある。
「ただし、ベンダーがこの市場をターゲットにする場合、それらの企業のほとんどではIT重役がいないという事実を念頭に置くことが必要だ」とヒル氏。それは、技術情報よりも、導入結果の方を重視しなければならないということだ。
米ガートナーの調査ディレクター、パラナフ・クマー氏は、多くの中小規模企業にIT管理者がいないこと自体よりも、IT担当者の肩書きが何であろうと、技術リソースがきわめて限られた状態で業務を行なっていることの方が問題だと指摘した。「中規模企業には、ITの担当者が1人から5人程度はいるのが普通だが、専任ではなかったり、社内での地位が高くなかったりする。それが何を意味しているかといえば、中小企業のITスタッフは、長期的なIT戦略への取り組みではなく、今存在しているシステムをきちんと稼動させ続けるための作業に忙しいということだ」(クマー氏)
クマー氏は、そうした企業にとって最良の選択肢は、IT業務をアウトソーシングして、戦略の策定のために割く時間を増やすことであり、「すばやい意志決定と上級幹部の関与を通して、自社のぜい肉のない営業活動を強みに変えるべきだ」と語っている。
(Originally reported by Siobhan McBride, Computerworld Today (Australia) 05/09/2005)



























