ユナイテッド航空、デンバー空港内の旅客荷物自動運搬システムの使用を取り止め
米国のユナイテッド航空は、約束された通りの機能が実現されていないデンバー国際空港の旅客荷物自動運搬システムの使用をついに諦め、すべて手作業に戻すことにした。
デンバー国際空港は、そもそもこのシステムが予定された通りに機能しなかったため、従来通りの旅客荷物運搬システムを追加配備しなければならず、1年半も開業が遅れた。同空港を最も利用する航空会社であるユナイテッド航空は、問題解決に向けて、1994年10月にその自動化システム・プロジェクトの管理を引き継いでいた。
デンバー国際空港の広報担当者、チャック・キャノン氏によると、この自動化システムの設計および設置に約2億3000万ドルかかったのに加えて、従来通りのシステムの追加設置に7000万ドルかかり、空港開業延期による損失利益も3億4000万ドルにのぼった。
さらに、過去10年あまりにわたってユナイテッド航空が「膨大な資金」を同システムに注いできたが、いまだに、同システムはデンバー発の旅客がチェックインした荷物と一部の便の間の積み替えに利用されているだけで、デンバーに到着した旅客機の荷物を処理することもできない状態だ、とユナイテッドの広報担当者ジェフ・グリーン氏は語っている。
グリーン氏によると、今回の決定の決定によってユナイテッド航空は月額100万ドルのシステム・メンテナンス・コストを節約できるが、それよりも重要なのは、このコンピュータ化されたシステムが原因で発生している荷物の誤送や破損に付随するコストが大きく減ることだという。なお、ユナイテッドは2002年末に破産申請している。
問題を抱えたITプロジェクトについて企業に助言を行なっている、米国ワシントンのコンサルタント、ブルース・ウェブスター氏は、ユナイテッドはこのシステムの使用中止を何年も前に決断すべきだった、と指摘している。
「大企業がなかなか学ばない教訓がいくつかある。その筆頭は、大きくて複雑なシステムを構築する最良の方法はきちんと機能する小さなシステムをもとにして発展させることだというものだ。ところが、最初に小さいシステムをきちんと機能するようにする手間を省いて、いきなり大きなシステムを構築して動かそうとする」(ウェブスター氏)
(Computerworld (US))



























