アフィリエイト広告の法律問題 |[連載]ITエキスパートのための法律入門|トピックス|Computerworld

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[連載]ITエキスパートのための法律入門

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【法律入門 第9回】

アフィリエイト広告の法律問題

とことんわかりにくい法律を とことんわかりやすく解説!
(2008年07月14日)

 アフィリエイト広告では、ブログを見た人が広告バナーなどをクリックして商品を購入すれば報酬(広告料)が入る。そのため、より多くの報酬を稼ごうと、一部のアフィリエイターが商品を大げさに宣伝することがある。しかし、あまり大げさな宣伝を行うと、法律上の問題が発生する場合がある。

アフィリエイト広告の法律問題(1)
景表法の不当表示

 アフィリエイト広告では、ブログを見た人が広告バナーなどをクリックして商品を購入すれば報酬(広告料)が入る。そのため、より多くの報酬を稼ごうと、一部のアフィリエイターが商品を大げさに宣伝することがある。しかし、あまり大げさな宣伝を行うと、法律上の問題が発生する場合がある。

 まず、「不当景品類及び不当表示防止法(景表法)」の第4条(不当な表示の禁止)では、事業者が自己の商品の品質や規格、その他の内容について、実際のものよりも著しく優良であると表現することを禁じている。これに従わず不当に過剰な宣伝を行った場合、不当表示行為の差し止めや、再発防止に必要な事項などを命じる排除命令が出されることがある。また、不当表示によって損害を受けた消費者から、損害賠償請求を受けることもある。

 一般的な広告の場合、不当表示について責任を負うのは、もちろん事業者だ。しかし、アフィリエイト広告において責任を負うべき事業者は、アフィリエイター、アフィリエイトサービスプロバイダー、広告主のうちだれになるのだろうか。

 まずアフィリエイターだが、景表法には「事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない」と記されている。ここでは「商品の供給者であること」が必要項目となっているため、単なる情報提供者であるアフィリエイターは責任を問われない。

 次に広告主は、商品または役務の供給者であることには違いないが、アフィリエイターが書いた記事(広告)の内容を知らない場合もある。法文の解釈上も、前述した「事業者」とは「不当表示について、その内容の決定に関与した事業者」であるとされている。

 ここで言う“決定に関与”とは、「(1)自ら又は他の者と共同して積極的に当該表示の内容を決定した場合」「(2)他の者の表示内容に関する説明に基づきその内容を定めた場合」「(3)他の者にその決定をゆだねた場合」のいずれかの行為を指す。

 アフィリエイターは、まったく自由に記事を作成しているわけではなく、広告主(商品供給者)から報酬を受け取るという契約関係に基づいて記事を作成している。するとこれは、アフィリエイターが商品のことについて記事を書くことを知りながら、広告主がその内容の決定をアフィリエイターにゆだねている状態と言える。したがって、前述した“決定に関与”の基準(3)に当たることになり、広告主は不当表示に関する責任を負うことになる。

 この結論は、一見するとかなり厳しいものであり、アフィリエイト広告というモデルにおける致命的な欠点のように思われる。しかしながら、公正取引委員会の事前相談でも同様の回答がなされているため、運用にはよく注意して、アフィリエイターによる不当表示が発生しないように心がける必要があるだろう。

 アフィリエイトサービスプロバイダーは、商品の供給者ではなく、広告代理店に近い機能を果たしている。したがって、原則として不当表示に対して責任を負うことはないと考えるべきだろう。しかし、特定の広告主(商品供給者)についてのアフィリエイト広告のみを扱うプロバイダーなどの場合、商品の供給者として扱われる可能性もある。

 多くのアフィリエイトサービスプロバイダーは、広告の素人であるアフィリエイターに対して、アフィリエイト広告の仕組みやルールを説明し、これを監督すべき立場にある。そのため、アフィリエイターによって不当表示がなされないように、教育・監督することが望まれる。

 公正取引委員会のWebサイトの「よくある質問コーナー(景品表示法関係)」には、不当表示に関する広告代理店の責任について、次のように記述されている。

 広告代理店やメディア媒体(新聞社、出版社、放送局等)は、商品・サービスの広告の制作等に関与していても、当該商品・サービスを供給している者でない限り、表示規制の対象とはなりません。しかしながら、広告代理店やメディア媒体は、広告を企画立案したり、当該広告を一般消費者に提示する役割を担うことにかんがみ、当該広告に不当な表示がなされないよう十分な注意を払ってください。

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