情報を分析してITの最適解を導く
初級アドミンの多忙なる一日アドミンがシステムの管理のみを行っていればよいというのは、もはや過去の話である。現代のアドミンは、企業としてITシステムの戦略を練り、管理手法を確立していける人材であることが求められている。今回紹介するツール──情報分析手法を活用して、企業に最適なITシステムを提供するのが仕事なのだ。
人物紹介
一条乱太 IS部門の新人。探究心は人一倍。目指すは日本を代表するネットワーク技術者!
綱元世界 IS部門3年目の若手社員。超一流のアドミンになることを夢見ている。やる気はいつも人二倍
糸無課長 IS部門課長。厳しいところもあるが、実力があり、部下に慕われるよき上司。頭髪の話は御法度
前回に引き続き、管理者が採るべき情報戦略について解説する。今回は、さまざまな「分析手法」について紹介しよう。
「●●分析」という名前はよく聞きますよね。何だかよくわからないッスけど。
それだけ分析が重要だってことなのかな。
そうだな…われわれが扱っている「情報システム」とは、何をするための道具だ?
そりゃ「情報システム」というぐらいですから、「情報」を扱うための道具ですよ。
そうだな。じゃあ、「情報」って何だ?
…え? 情報は情報っていうか…「情けに報いる」? 情けは人のためならず…じゃないですよね。
正解。もちろん──違う。
糸無課長が言いたかったのは、「データ(Data)」と「情報(Information)」と「ナレッジ(Knowledge)」のことだ。この3つにはさまざまな解釈方法があるが、筆者はおおむね次のようなものであると解釈している。
まず、例えば顧客データや売上データ、あるいはITインフラの障害ログといった情報システムが保持している膨大な「データ」は、1件1件が事実を忠実に示したものである。「何月何日にだれがどの商品を買った」「何時何分にどのITコンポーネントに障害が発生した」といった記録も重要なデータである。
そもそも「Data」という単語は複数形、つまり多数の情報が集まっている状態を意味する。だが、ただ集まっているだけでは“役に立つ情報”とは言えない。いつ何が売れたか、いつ障害が起きたか、それだけわかっても何の意味もない。
「分析」を行って、役に立つ情報に変換することが重要なんですね。
つまり、その商品が“いつ売れやすいか”を判断したり、障害が“起きやすい時間帯”を判別したりして、その次の対処につなげることが重要ってわけだよな。
そのとおりだ。データを分析することで、初めて役に立つ「情報(Information)」を得ることができる。これらの膨大なデータの分析は、当然コンピュータで行うことになる。いわゆるIT(Information Technology)の「I」とは、そうしたデータを分析した結果に得られる情報として捉えるべきだと思うね。
なるほど…。
最後のナレッジは、意味がつかみにくいですね。
分析した結果にわかること、意志決定の源になるようなことが、ナレッジだな。「ノウハウ」と言ってもよいだろう。本来は経験によって身に付くことだが、情報を詳しく分析することによって、例えばX社のマシンにY社のソフトウェアを搭載するとトラブルが発生しやすいとか、Z社のソフトウェアを安定動作させるにはOSのバージョンを変更する必要があるとか、そうしたことがわかってくる。これがナレッジだ。
あー。例えば、雨が続くと押し入れの隅にキノコが生えてくるとか。
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今すぐ掃除しろ!!
単に大量のデータを分析すると言っても、実際には用途に応じてさまざまな手法が存在する。先人たちは、効率的に効果的なナレッジを得るため、多種多様な分析手法を編み出してきた。その中で、容易に使えたり応用が利いたり、積極的な啓蒙活動が行われたりして生き残ったものが、現在に伝えられているというわけだ。



























