インターネットとイーサネットの隆盛
初級アドミンの多忙なる一日コンピュータ業界では、さまざまな専門用語が利用されている。技術や機能の内容が同じであっても、異なる用語を用いることさえある。こうした用語を混乱なく使用するためには、それらの登場した背景を学ぶことが近道である。今回は、インターネットとEthernetの隆盛について解説する。
人物紹介
一条乱太 IS部門の新人。探究心は人一倍。目指すは日本を代表するネットワーク技術者!
綱元世界 IS部門3年目の若手社員。超一流のアドミンになることを夢見ている。やる気はいつも人二倍
糸無課長 IS部門課長。厳しいところもあるが、実力があり、部下に慕われるよき上司。頭髪の話は御法度
前回は、オフィス・ネットワーク──PC-LANを構成する機器として、それまで主流であった「シェアド・ハブ」や「ブリッジ」から「スイッチ」に代わっていったところまでを解説した。
シェアド・ハブやブリッジのように、時代後れとなった古い仕組みを「レガシー」と言いますよね。
時代後れとはいえ、それまでの偉功をたたえて「遺産(legacy)」と呼んでいるのさ。
となると、糸無課長もレガシーってわけですかね。
だれが“時代後れ”だって?
あ! え、えーと…つ、綱本先輩が!
綱本ぉー、ちょっと来い!
(また俺かよ!?)いや、レガシーってのは、過去の偉功をたたえる意味でして…。
バカモン、オレは生涯現役だ!
軍事研究から始まる インターネットの歴史
「第1回 汎用機とオフコンの繁栄」「第2回 PC-LANとPCサーバの台頭」で解説した汎用機やPC-LANに比べて、「インターネット」は最近登場してきたものという印象を受ける。通信の自由化が進み、一般に普及したのがここ 10数年のことだからだろう。実際には、インターネットの仕組み自体は、米ソ冷戦時代のネットワーク研究分野から登場している。
インターネットの前身となるのは、米国国防総省の研究・開発部門「ARPA(Advanced Research Projects Agency)」が開発した「ARPANET」である。
従来は、軍の通信システムを一個所に集中させて運用していたが、この施設が核爆弾などの強力な攻撃を受けると、軍全体の連絡網が麻痺してしまう。これを懸念し、複数の中継地点を設けて、一個所が攻撃を受けてたり故障したりして使えなくなっても、ほかの中継地点が機能を肩代わりするという仕組みを考案したのだ。
通信システムを一個所に集中すると、トラフィック(通信量)が増大したときに処理しきれなくなる可能性もあるからね。
こんなころから「負荷分散」の考え方があったんですねぇ。
その後、米ソ冷戦が終結を迎えると、国防総省によるインターネット開発が米国議会で問題視された。冷戦が終わって核攻撃の恐怖がなくなったのに、なぜ膨大な軍事予算を使い続けるのかと追求されたのだ。そこで国防総省は、学術研究に限ってインターネットを公開することにした。
初級アドミンの多忙なる一日 記録メディア編(全4回)
第1回 汎用機とオフコンの繁栄
第2回 PC-LANとPCサーバの台頭
第3回 インターネットとイーサネットの隆盛
第4回 汎用機/PC-LAN/インターネットの融合
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