PC-LANとPCサーバの台頭
初級アドミンの多忙なる一日コンピュータ業界では、さまざまな専門用語が利用されている。技術や機能の内容が同じであっても、異なる用語を用いることさえある。こうした用語を混乱なく使用するためには、それらの登場した背景を学ぶことが近道である。今回は、オフィスがネットワーク化してきた「PC-LAN」の時代について解説しよう。
人物紹介
一条乱太 IS部門の新人。探究心は人一倍。目指すは日本を代表するネットワーク技術者!
綱元世界 IS部門3年目の若手社員。超一流のアドミンになることを夢見ている。やる気はいつも人二倍
糸無課長 IS部門課長。厳しいところもあるが、実力があり、部下に慕われるよき上司。頭髪の話は御法度
本連載「コンピュータ史編 第1回 汎用機とオフコンの繁栄」では、大企業で活用されていた「汎用機」が、機能を絞った「オフコン(オフィス・コンピュータ)」として中小企業でも活用されるようになっていったことを紹介した。
その後、安価なPCの誕生によって、多くの企業で手軽にコンピュータを導入できるようになり、高価な汎用機やオフコンから安価なPCシステムに移行するのがトレンドになっていった。
このように、技術進歩に伴う高密度化、小型化、低価格化によって、(主に運用コスト削減をねらって)従来の大型システムを小型の機器に置き換えていくことを「ダウンサイジング」と呼ぶ。
おはよッス、乱太ー…。
あ、お疲れさまです先輩ー…。先輩もッスかー…。
あー…、二日酔いー。忘年会の次の日は、毎回後悔してるような気がする。
ははは。
しかし、今年は会費制だったとはなぁ。去年までは会社が金を出してくれてたんだけど。
そうなんですか? 入社のタイミングが悪かったかなぁ…。
はは。去年はちょっとおしゃれな串焼き屋を借り切ってな、けっこう大がかりだったんだ。今年は、ちょっとこぢんまりとしてたなぁ。
あ、これがダウンサイジングってわけですね。
いや、単に不況のあおりつーか、会社がケチったつーか…。
Apple IIとPC/ATという 二大マイコンの登場
個人で利用できるコンピュータの草分けと言えば、Appleと同社が1977年に発表したマイコン「Apple II」だろう。「マイコン」とは“マイ・コンピュータ”、つまり個人用途のコンピュータのことだ。当時マイコンは、ビデオ・ゲームで遊ぶための“オモチャ ”という扱いを受けていたが、Appleのマイコンは「VisiCalc」という表計算ソフトが利用でき、マイコンをビジネスに活用できる便利なツールとして認識させるきっかけとなった。
当時、個人向けコンピュータ市場を無視していたIBMは、Appleの成功を受け、「PC/AT」というコンピュータを発表した。PCとは、もちろん“パーソナル・コンピュータ”の略であり、PC/ATの登場以降、マイコンは「パソコン」と呼ばれるようになっていった。
IBMは、PC/ATの仕様をすべて公開し、だれでも周辺機器を作れるようにした。汎用機業界では、顧客を囲い込むために汎用機メーカーが自社製品専用の周辺機器を開発するのが普通であった。そのため、汎用機メーカー大手のIBMが、オープンなPC/ATを発表したのは画期的なことであった。これには、多数のメーカーの参入を促して、少しでも早くAppleに追いつこうとするIBMの思惑があったのだろう。結果的にこの戦略は成功し、多数の周辺機器が登場し、PC/AT互換機の全盛時代を迎えることになった。
初級アドミンの多忙なる一日 記録メディア編(全4回)
第1回 汎用機とオフコンの繁栄
第2回 PC-LANとPCサーバの台頭
第3回 インターネットとイーサネットの隆盛
第4回 汎用機/PC-LAN/インターネットの融合
初級アドミンの多忙なる一日 総合目次



























