モバイルPCが抱えるセキュリティの課題とは
ビジネス・モバイルPCにとって、セキュリティの確保は大命題である。企業は盗難や紛失などを想定し、あらゆる対策を講じなければならない。インテル(R)が提供する「vPro(TM)テクノロジー」はこうした課題を解決し、モバイルPCをセキュアで効率よく管理するものだ。本企画はビジネス・モバイルに求められる「セキュリティ」に焦点を当て、vPro(TM)テクノロジーを詳説する。第1回目は、モバイルPCが抱えるセキュリティの課題を考察してみよう。
齋藤公二/ライター
モバイルPC管理のジレンマ
突然の質問で恐縮だが、あなたは携帯電話を紛失した時、どういった行動をとるだろうか。
おそらく、とりあえず思い当たる場所を探し、それでも見つからなければ通信キャリアに連絡して、サービスを止めるはずだ。ビジネス用途の携帯電話ならリモート操作で端末をロックし、登録済みの連絡先を第三者に見られないようにしたり、同じくリモート操作でデータそのものを削除できたりもする。ビジネスに欠かせなくなった携帯電話では、こうした機能は「ないほうがおかしい」だろう。
では、モバイルPCの場合はどうだろう。モバイルPCに保存された情報量やその重要度は、携帯電話とは比較にならない。だが、モバイルPCを紛失しても、リモート操作で端末をロックしたり、データを削除したりといったことは考えないのが普通ではないだろうか。モバイルPCには携帯電話のような通信機能が必ずしも備わっているわけではない。そのため、そうしたことは現実にはできないと思いがちだからだ。
実際、無線LANなどのネットワーク機能が充実しているモバイルPCであっても、外に持ち出す際には電源をオフにしたり、サスペンドしたりするのが普通である。その場合にはネットワーク機能が働かなくなり、PCはスタンドアロンの状態になる。そうなると、リモートから管理することはできなくなってしまう。
いずれにしても、モバイルPCを管理するためには、何らかの手段でネットワークに接続されている必要がある。それが現実的でない以上、モバイルPCを保護する別の手段を講じなければならない。つまり、モバイルPCを携帯電話のように管理することはさまざまな技術的制約があり、難しいと考えられてきたわけだ。
PC運用管理の概念を覆したvPro™テクノロジー
こうしたPC管理のあり方を一変させるテクノロジーが、インテル®の「vPro™テクノロジー(以下、vPro)」である。vPro™は特定のCPUやチップセット、ネットワーク・ボードなどで構成される企業向け技術ブランドで、リモートでのクライアントPC管理を可能にするものだ。
2006年に発表された当時は、CPUに「Core 2 Duo™」、チップセットに「965 Express」、ネットワークに「82566DMギガビット・ネットワーク・コネクション」という構成で、リモート管理機能を提供する「アクティブ・マネジメント・テクノロジー(AMT)」、仮想化機能を提供する「インテル®バーチャライゼーション・テクノロジー(VT)」などが搭載されていた。なかでも、リモート管理機能を提供するAMTは、PC管理の新しいアプローチを提案するものとして注目された。
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