長引く景気後退でアウトソーサーが苦戦
今年上半期は契約件数、金額ともに減少不況に強いとされるアウトソーシング業界。しかし、今のアウトソーサーは必ずしもその恩恵にあずかっていないことが、米国のコンサルティング会社TPIの調査で明らかになった。
経費節減を“売り”とするアウトソーシングだが、今年の景気後退は、ITサービス・プロバイダーが2007年に達成した成長を徐々に切り崩している。TPIが7月21日に発表した、全世界のアウトソーシング市場における2009年第2四半期と上半期の調査結果によると、市場にはそれなりの動きが見られるものの、昨年同期と比べて大きく落ち込んだという。
TPIは記者発表において、「アウトソーシング業界が記録的な活況を呈した2008年上半期と比べ、2009年上半期は契約件数がマイナス11%、総契約額が同22%、また1年当たりの契約額も28%のマイナスになった」と報告した。
ただし、「2008年よりかなり低い水準ながらも、アウトソーシング契約そのものは安定して獲得できている」とTPIは指摘する。
TPIは2,500万ドル以上のアウトソーシング契約を追跡調査しており、第2四半期は前四半期から7.5%減の135件だったという。第2四半期の総契約額(TCV)は5%増の205億ドルだったものの、1年当たりの契約額(総契約額÷契約年数:ACV))は第1四半期から5%減少して36億ドルだった。
「上半期は厳しい経済状況を乗り切るべく、企業はアウトソーシングの決定に際して以前より短期的かつ戦術的になった」と、TPI Global Resources Managementのパートナー兼プレジデント、マーク・メイヨー(Mark Mayo)氏は分析する。
もっとも、ここにきて米国のITアウトソーシング市場に安定化の兆しが見え始めており、「もうすぐ底入れするのではないか」(メイヨー氏)との期待も膨らんでいる。例えば、北米ではITアウトソーシングの総契約額が対前年比6%の伸びを示した。
だが、上半期のITアウトソーシング市場が巨額契約の約半数を占めるネットワーク・サービスに後押しされる形で伸びたのとは異なり、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)は予想より速いペースで減少しているという。BPOの契約件数、TCV、ACVは、いずれも過去5年間の上半期を下回っている。
「BPOの減少は景気後退の影響ばかりではなさそうだ」とTPIは推測している。
(Denise Dubie/Network World米国版)



























