”停滞”していたJavaを前進――日本オラクル、最新動向と今後の展開を説明|Oracleウォッチ|トピックス|Computerworld

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”停滞”していたJavaを前進――日本オラクル、最新動向と今後の展開を説明

新しい時代の”Write Once Run Anywhere”を実現する
(2012年02月21日)

 日本オラクルは2月20日、2005年以来7年ぶりに東京で開催する「JavaOne Tokyo 2012」(4月4日、5日)に先立ち、「Java」テクノロジーに関する説明会を開き、最新動向と今後の展開を明らかにした。

 JavaOneは、1996年にサンフランシスコで始まって以降、年次で開催され、世界中のJava開発者の注目を集めている。日本ではこれまで3度の開催。Javaの最新動向の広い認知と開発者のモチベーション向上、開発者の増加、コミュニティーの拡大を目的としている。今回のJavaOne Tokyoでは、前回の東京開催から7年が経過し、Javaを取り巻く状況はどうなっているのか、今後どうなるのかがポイントとなる。

日本オラクル Fusion Middleware 事業統括部 ビジネス推進本部 シニアマネジャーの伊藤敬氏

 日本オラクルのFusion Middleware 事業統括部 ビジネス推進本部 シニアマネジャーで、JavaOne Tokyo 2012の実行プロジェクトでリーダーを務める伊藤敬氏が冒頭、Javaテクノロジーを取り巻く状況とJavaOne Tokyo 2012について説明。伊藤氏は現在のJavaの状況について、「(Javaが)生まれた当初から言われている、”Write Once Run Anywhere”も今でも変わっていない」と述べ、サーバ、デスクトップ、モバイル、カード、組み込み、テレビなどこれまでと変わらず非常に広範囲を占めていることをアピールした。

 その上で、JavaOne Tokyo 2012のテーマ「Moving Java Forward」(Javaを前進させる)について、伊藤氏は「いままでのJavaOneにない硬さ、真面目さを感じた」とその印象を明らかに、「非常に強い意志が込められている」とした。このテーマは2011年にサンフランシスコで開催されたJavaOneでも使われた。伊藤氏は、この数年Javaテクノロジーが停滞気味だったことを認め、JavaOne Tokyoでも同じテーマとすることで、同技術の今後の方向性を日本のJava開発者に強く示したい意向だ。

 では、何を前進させるか。伊藤氏は3つの戦略を挙げた。まずは、「新しい時代の”Write Once Run Anywhere”」を実現すること。クラウドやスマートデバイスなど技術/利用形態が目まぐるしく変化する状況下にあっても、どこでもJavaを実行できる環境を提供していく。次に、Javaは進化の過程で複雑さが増してしまい、開発者側でなかなか評価されなかった、と伊藤氏は問題点を明らかにし、今後は生産性を高め、容易に利用できる開発環境を提供することが重要だとした。そして、そうした新しい戦略において、オープンソース・コミュニテイーとの連携強化を図り、相乗効果でJavaテクノロジーを進歩させていくという。

日本オラクル Fusion Middleware 事業統括部 ビジネス推進本部 シニア Java エバンジェリストの寺田佳央氏

 「Java SE」と企業向けの「Java EE」の最新動向ついては、日本オラクル Fusion Middleware 事業統括部 ビジネス推進本部 シニア Java エバンジェリストの寺田佳央氏が説明。寺田氏は「Javaは前進していく、というのが我々のメッセージ」とし、Java SEのバージョン7、8については、生産性、パフォーマンス、普遍性、モジュール化、統合、サービス提供力を強化していくとした。バージョン9もすでに検討段階に入っており、クラウド対応などが見込まれているという。今後は2年周期でのバージョンアップを予定している。

 Java EEは、2009年12月にバージョン6をリリースされて以降、2年以上が経過し、技術が「かなり廃れてしまった」と寺田氏が現在の状況を説明。また、「重たい、扱いづらい」というイメージが強いものの、実際はそうではないことを技術者に再認識してもらいたい、と寺田氏は力説する。その1つのポイントが、Webアプリケーション開発者向けに提供している「Java EE WebProfile版」で、Web開発に不必要な機能を取り除き、軽量になっているという。また、Java EEの今後の展開については、「クラウド対応を進めており、エラスティックやプロビジョニングといった技術をバージョン7に取り込み、EE自体をクラウド環境下で扱いやすくしていく」(寺田氏)としている。

日本オラクル Java Embedded Global Business Unit プリンシパル・セールス・コンサルタントの関谷和愛氏

 次に、日本オラクル Java Embedded Global Business Unit プリンシパル・セールス・コンサルタントの関谷和愛氏が、組み込み向けの「Java Embedded」と「JavaFX」について説明した。組み込みのJavaは現在、100億台以上のデバイスに搭載されており、「地球上の全人類が1つずつ持ってもまだ余る」(関谷氏)とアピールした。特に多いのがクレジット・カードやSIMカードで使用される「Java Card」で70億枚を占め、年間14億枚増加しているという。それに次ぐのが、携帯電話で30億台。そのほか、テレビやBlu-ray機器などにも搭載され、日常生活に浸透していると関谷氏は強調した。組み込み向けJavaの今後については、機器実装の複雑さ低減、古くなった機能の解消を目指し、Java SE 8リリースのタイミングで整理する計画であると関谷氏は述べた。

 JavaFXについては、まずメディア、Web機能、グラフィックスといったJavaが苦手とする分野への対応を関谷氏は強調。また今後は、単なるJava SEの拡張機能の一部であったものを、Java SE 8では内部に取り込まれた標準機能になると説明した。Java SE 8を使えば、JavaFXを標準で使えるようになる。JavaFXの今後の方向性としては、クロスプラットフォーム対応、ツールサポート、オープン化を挙げた。

 JavaOne Tokyo 2012では、上述した各技術に関する基調講演やセッション、展示会などが数多く予定されている。詳しいスケジュールは公式Webサイトで確認できる。

※おわび:掲載当初、寺田佳央氏と関谷和愛氏の写真が入れ替わっておりました。おわびして訂正いたします(2012/02/21 13:00 編集部)

(Computerworld.jp)