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ITアウトソーシング
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進化する「マネージド・サービス」──「New Data Center」は企業に何をもたらすか
(2006年09月28日)
新世代のネットワーク・サービス基盤「New Data Center(NDC)」の構築計画を立案する企業にとっては、プロバイダー・サービスをいかにうまく活用できるかが成功の分かれ目となる。それは、アウトソーシングでも、マネージド・サービスでも同様だ。企業ネットワークの管理・運用を担う統括者は何らかのかたちでそうしたサービスを必要とし、NDCインフラの管理に役立てようとしている。
ジュリー・ボート
Network World 米国版
マネージド・サービスの“今”
最先端のネットワーク管理サービスを早くから採用している企業の多くは、いずれNDCインフラ全体がアウトソーシング会社の所有するオフサイトのハードウェアで管理され、オンデマンド形式の有料サービスとして提供されることになると予測している。
ミシガン州ウェインに本社を置く自動車物流・運送会社パフォーマンス・ロジスティクス・グループのIT子会社、ロジスティクス・コンピュータ・サービス(LCS)の社長、ビル・カークランド氏もそう考える1人である。
カークランド氏は今年、サン・マイクロシステムズとの間で、LCSのサービス/ネットワークおよび一部のエンタープライズ・アプリケーションの管理を委託する総額460万ドルに上る5年契約を結んだ。その契約には、現行のパフォーマンス・チューニングをはじめ、さまざまなアドバンスト・ネットワーク管理サービスが含まれている。
同氏は、「現在、ハードウェアはすべてのわれわれの手元にあるが、ハードウェアを自社に置いておく必要があるかについてまじめに検討しなければならない段階に近づきつつある」と強調する。だがその一方で、今日のユーティリティ・コンピューティングというオプションは、LCSにとってコスト的に手が届くレベルにないのも事実である。
「当社のようにストレージとデータが数TBに上る環境では、サービスがもっと経済的にならないかぎり、そのオプションを選択することは難しい。少なくとも現時点では無理だ。しかし将来的に、その方向に進むことは明らかだ。プログラマーたちにとっても、自宅に仮想オフィスを構えることができない理由はない」(カークランド氏)
もっとも、NDCが低コストのユーティリティ・サービスとして提供されるようになるまで、サービス・プロバイダーの仕事がないわけではない。彼らは現在、ユーティリティ・サービスやアウトソースド仮想化、グリッド・コンピューティング、ストレージ・サービス、予測/パフォーマンス保守、ビジネス・プロセス管理などを含め、アドバンスト・マネージド・サービス体系の再構築に全力を挙げている。
企業は今後、自社の先端技術の管理に最適なサービス、あるいは最先端のネットワーク管理機能を提供するプロバイダーを選択するために、万全の体制で望まなくてはならなくなるだろう。
“万能の”サーバ・インフラ
サーバ・リソースのマネージド・サービスは、おそらくNDCオプションの中で最も大きな比重を占めるものとなるだろう。そこにはユーティリティ・サービス、アウトソースド・サーバ仮想化、グリッド・コンピューティングなどが含まれる。
ユーティリティという言葉には、月額料金で利用できるフレキシブルなインフラという意味が含まれている。だが現時点では、アウトソーシング・ベンダーのサイトに置かれたサーバ上で利用したCPUサイクルに応じて料金を支払うといったサービス形態が一般的である。
こうしたCPUベースの料金体系は、ストレージ、ネットワーク、接続、ホスティング・スペースなど、インフラを構成する全コンポーネントをカバーする。現在、AT&TやHP、IBM、サンといった業界の有力ベンダーが、こうしたユーティリティ・コンピューティングのさまざまな派生サービスを展開中だ。
その他のベンダーも市場参入のタイミングを見計らっている。例えば、パリに本拠を置くカプジェミナイは、欧州の顧客向けにユーティリティ・コンピューティングの試験運用を開始し、米国市場への参入も非公式に検討している。
またAT&Tは、自社のホスティング・センターを経由して、マネージド・ユーティリティ・コンピューティング・サービスとユーティリティ・ホスティング・サービスをすでに提供している。
同サービスについて、AT&Tのホスティング管理ディレクタ、クリス・コステロ氏は、「マネージド・ユーティリティ・コンピューティングの契約を結ぶと、顧客にはサンの専用サーバと必要なストレージおよびネットワーク・サポートが割り当てられ、利用したCPUサイクルに対してのみ料金を支払えばよい」と説明する。
アドバンスト・サービスを提供する他のアウトソーサーと同様、AT&Tもユーザーがほぼリアルタイムでファイアウォールのコンフィギュレーションや負荷分散ルールなどを変更できる管理用ポータルを用意している。AT&Tは最近、VMwareを使ってWindowsサーバをホスティングするサーバ仮想化サービスも開始した。
興味深いことは、ユーザーの多くは、たとえ古典的なモニタリングや停止/修正管理を提供するAT&Tのような大手ベンダーと契約するにしても、次世代NDC技術を「1社のアウトソーサーにすべてを任せる」アプローチは採らないと考えていることだ。
ミルウォーキーにあるオーロラ・ファーマシーのISマネージャ、ジム・エレッサ氏は、「ネットワークとインフラで、われわれはAT&Tを選んだ。同社はあらゆるサービスを提供している。新しい技術に対する理解も深く、インフラも万全だ。しかし、われわれは日常的な処理までゆだねるつもりはない。自分の運命は自分の手でコントロールしたいからだ」と語る。
同氏によると、オーロラ・ファーマシーは自社のMPLSワイド・エリア・ネットワークの構築および管理をAT&T(旧SBC)にアウトソースしたが、親会社のオーロラ・ヘルスケアはVMwareによるサーバ仮想化をインハウスで実行しているという。
オーロラ・ファーマシーはまた、スマートジャック内部の機器のヘルプデスク、モニタリング、そしてアドバンスト・ネットワーク・パフォーマンス・チューニングをコミュニケーションズ・ケーブリング&ネットワーキングに委託する考えだ。
一方、ユーティリティ・スタイルの自動サーバ・プロビジョニングを外部に委託するときは注意が必要だ。ディメンション・データのマネージド・サービス責任者、マーク・ドゥボイジン氏によると、ユーザーの中には、「27台のWebサーバを必要に応じてAからBに動的に移動することはできるか?」といった要求を出すところもあるという。
「ホモジニアスな環境であれば、サーバを動的に再プロビジョニングすることは可能だ。しかし、現時点でマルチベンダー環境のインフラに対応することはできない」(同氏)
膨大な計算パワーを必要とするアプリケーションために、もっと動的なプロビジョニングを求めるネットワーク管理者は、グリッドを検討してみるのもよいだろう。
アウトソースド・グリッド・サービスには、HPの「Flexible Computing Solutions」やIBMの「Grid Deep Computing Capacity on Demand」、サンの「Sun Grid Compute Utility」などがある。コステロ氏によると、AT&Tもグリッド・サービスを計画しているという。ただし、提供時期については明らかにしていない。
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