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【Symantec調査】
「日本のデータセンターは人に依存」――シマンテックが指摘
自社基準の緩いSLA、仮想化への慎重な態度など、“日本の特異性”が浮き彫りに
(2007年11月27日)
「日本のデータセンターは人に依存しすぎている」――。シマンテックが11月27日に発表した、データセンターに関するグローバル調査リポート「State of the Data Center Research」の分析結果を通して、同社マーケットインテリジェンスマネージャの金崎裕己氏が、日本のデータセンターの置かれた現状をこう指摘した。
| シマンテックのマーケットインテリジェンスマネージャ、金崎裕己氏 |
同リポートは、世界の大手企業2,000社を対象に調査を実施しており、データセンターの運営に携わるITマネジャーを中心に800名超から回答を得た。同リポートでは、今日におけるデータセンターの課題として、「コスト」「SLA(サービス・レベルに関する合意)」「人員確保」「複雑さ」の4つを挙げている。
特に日本の文化的特性が色濃く出ているのがSLAと人員確保に関してである。シマンテックの金崎氏は、「日本の回答者の53%は自社内にSLAが存在すると回答しているが、これはグローバル・スタンダードに即したSLAではなく、あくまで自社基準のSLA。そのため基準が緩い」と語る。
実際、世界的な平均では、過去2年間でSLAの順守が困難になったとの回答は51%、SLAの要求が急速に増大したとの回答は32%に達するが、日本においては前者が22%、後者はわずか7%である。こうしたデータを踏まえ金崎氏は、「今後はグローバル・スタンダードに則ったSLAを策定していく必要がある」ことを強調した。
| 金崎氏は、日本において適切な上級管理職の確保が困難であるとの回答が多い点を指摘。今回の調査で、CIOレベルの上級管理職が日本ではいまだ少数であることが浮き彫りになったという |
また、適切な人員確保については、自社でデータセンターの人員が不足しているとの回答が世界平均で52%なのに対して、日本では61%と割合が高い点に言及。これは、運用管理を“人に任せる”という日本の文化が表面化している結果だと、金崎氏は指摘した。このことは、アウトソーシングへの依存度が世界的に見て高い点にも表れているという。
そのほかにも同リポートは、日本の特異なデータセンター事情を浮き彫りにしている。例えば、データセンターへの仮想化技術の導入。日本の仮想化技術に対するスタンスは、テスト/開発環境での利用、ミッション・クリティカルな環境では利用しないなど、世界的な仮想化の利用傾向と比較してもそれほど目立った差異はない。
| 円グラフの個々の割合が日本だけ明らかに異なる。シマンテックによれば、仮想化の利用率が最も低い国は日本であるという |
しかし、仮想化の導入を開始したとの回答は世界平均で39%なのに対し、日本は22%と、その低さが目立つ。さらに仮想化を検討していないとの回答は世界平均で12%、日本を除くアジア太平洋地域で7%であるのに対して、日本は22%に上る。この結果は、仮想化技術の導入が日本で遅れていることに加えて、新技術の導入に消極的な日本の文化的特性が如実に表れていると言えるだろう。
ただし金崎氏は、今後、コンプライアンスやビジネス・コンティニュイティへの意識の高まりを受け、日本のデータセンターも変化していくだろうと語る。特に仮想化に関しては、障害への耐性向上や運用管理ソフトの機能充実により、確実にデータセンターでの利用が増加していくとの見方を示している。また、同氏は、「日本では『IT投資=コスト』との認識がいまだに強い」と述べており、今後こうした考え方を変えていくことの必要性を強調した。
(山上朝之/Computerworld)
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