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ビジネス・コミュニケーション進化論
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進化するビジネス・インテリジェンス
「リアルタイムBI」が現場の情報のインパクトを測る
(2007年10月23日)
リアルタイムBIで実現するビジネス・メリット
まず、リアルタイムBIは、現場のビジネス・プロセスに取り入れられることが必要となる。現場の業務に取り入れ、レコメンド/予測したデータを基に、計画を立て実行に移す。そのようなPDCAサイクルを実現することが重要となる。
筆者は、ビジネス・プロセスに取り入れられたリアルタイムBIには以下の3つのビジネス・メリットがあると考えている。
- 顧客解約防止・売上げ向上
- 不正防止・不良品予測
- 経営戦略に基づいた業務の実現
以下、それぞれのメリットについて解説しよう。
■顧客解約防止・売上げ向上
すべての顧客接点チャネルにおける顧客の行動・アクションをリアルタイムで分析することで、その顧客の意図を把握し、適切な情報・内容を提供することが可能となる。今までは、過去のデータを利用して顧客をモデル化し、ターゲット顧客を選定して、顧客に対してアウトバウンドすることで解約を防止したり、またはアップセル・クロスセルなどして売上げを伸ばしたりしていた。今後は、さらにリアルタイムのデータを活用した解約防止、売上げアップが可能となる。例えば、SPSSは、Predictive Analyticsを実現し、リアルタイム・データを用いた予測を行っている。顧客とコールセンターのオペレーターとが会話している間に、BIがリアルタイムで予測をし、オペレーターに情報展開をする。これにより、オペレーターは商品購入意思の高い顧客や、解約しようとしている顧客を瞬時に判断(予測)し、適切に対応できるようになる。
■不正防止・不良品予測
| 図7:米国某バス会社の将来予測機能(1/2) |
| 図8:米国某バス会社の将来予測機能(2/2) |
クレジットカードの不正利用防止システムなどは、過去の利用データを参照するものが多いが、リアルタイムのデータを用いれば、利用時間/場所を基に、離れた場所で同時期に利用されていた場合、即座に不正利用と判断することが可能となる。また、利用頻度/額を参照することで、今までと違った頻度・金額が発生した場合に不正利用と判断するといったことも可能となる。例えば、米国の某バス会社では、エンジン・データやトランスミッション・データなどを活用して、車別に異なる最適なタイミングでのメンテナンスや故障の未然防止などを実現している(図7・図8)。
■経営戦略に基づいた業務の実現
リアルタイムBIにより、現場でもPDCAサイクルが効率的に実現することで、全社で経営戦略に基づく計画の実現(レコメンデーション、予測機能による整合性の取得)が可能となる。
今後のBIの方向性
今後のBIは、リアルタイムBIが実現し、経営トップから現場のマネジャー、一般スタッフまでが活用するようになるであろう。BIは、すべてのアプリケーションのデータを統合して参照できる1つのレイヤであると考えられる(図9)。業務で発生するすべてのデータをリアルタイムで参照し、かつ分析結果を提供することで、業務プロセスに取り入れられる。プロセスに取り入れられるために、BPM(Business Process Management)と融合し、SOAへの拡張、またはBAM(Business Activity Monitoring)などの実現へと広がりを見せることであろう。また、財務データやサプライチェーンのデータを取り込むことで、CPM(Corporate Performance Management)やBPM(Business Performance Management)への発展も進むと思われる。
| 図9:BI概念図 |
ただし、技術やプロセスを整理するだけでなく、BIを使う人材についても忘れずに考慮しなければならない。ダベンポート氏は先に紹介した著書の中で、企業が分析力で勝負するために欠かせない要素は「有能な人材」だと述べている。有能な人材とは、分析力はもちろんのこと、複雑な分析結果を平易に説明できる表現力を有し、経営層にわかる言葉で説明することのできる能力を持つ人を指す。つまり、単に最新のBIツールを導入するだけでなく、いかにBIツールを使いこなすか、そして得られた分析結果をいかに経営に役立てられるかが重要となるのである。
このように、BIは今後、リアルタイム性が求められる現場レベルでの活用と、経営層などトップ・レベルでの活用が進み、包括的なファクト・データに基づいた分析結果により企業戦略、経営の意思決定を支援するツールとして幅広く利用されることが予想される。そういう意味で、今やBIは個々の部門単位ではなく、全社単位で取り組まれるべき時期に来ている。例えば、横断的な組織「BIコンピテンシー・センター(BICC)」の設立もそうした取り組みの1つであり、BI活用を全社的に推進していくことが今後さらに求められるようになるだろう。
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