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【解説】
Youku.com――政府公認“中国版YouTube”の実像
中国随一の動画共有サイトが推進するコンテンツの「健全化」
(2008年08月22日)
中国のインターネット・ユーザーがどうやってオリンピックを観戦し、あるいは身の回りのあれこれを映像で共有しているのかをご存じだろうか。中国でオンライン・ビデオを視聴するサイトと言えば、米国Google傘下のYouTubeではなく、よく似た響きの名を持つYouku.comが圧倒的に有名なのだ。
Steven Schwankert
IDG News Service北京支局
独自のコンテンツ配信ネットワークを構築
2006年12月の開設以降、Youku.comは中国最大の動画共有サイトであり続けている。Nielsen/Netratingsによると、2007年12月のある週には、Youkuサイトの動画視聴数が1日平均1億回を超えたという。
| 中国最大の動画共有サイト「Youku.com」 |
以前は中国のポータル・サイトSohu.comの社長兼最高執行責任者(COO)を務めていた、Youkuの創立者でCEOであるビクター・クー(Victor Koo)氏は、現在の1日平均視聴回数は1億5,000万にまで増えたと誇らしげだ。
Youkuでは、「Flash Video」のオープンソース版をベースにしたビデオ・プレーヤーを含む、独自のコンテンツ配信ネットワークを構築している。具体的には、Hewlett-Packard(HP)およびDell製のサーバと、Cisco SystemsとHuaweiが提供するルータを利用し、中国全土の各州でみずからのネットワーキング・センターを運用中だ。
しかも、このコンテンツ配信ネットワークは2007年に拡大されている。クー氏はインタビューの中で、「20倍とまではいかないものの、5倍ほどには成長した。トラフィックが急増したのはうれしい驚きだったが、コスト構造を考えると、よろこんでばかりもいられない」と語っている。
唯一の中国政府“お墨付き”サイト
そんなYouku.comも、一時は将来を危ぶまれた。2008年5月、オンラインおよび無線経由放送を統制している国家ラジオ映画テレビ総局(SARFT:State Administration of Radio, Film and Television)が、Youku.comとその競合サービス(Tudou.comと56.com)をオンライン・ビデオ・サイトの認可枠から除外したのだ。
これに対してYoukuは7月、1つばかりか2つのライセンスを取得し、3,000万ドルの追加投資も確保することでSARFTとの問題に決着をつけた。これらのライセンスは、UGC(ユーザー生成コンテンツ)のみならず、映画やテレビ番組の配信にも対応したものだという。
一方、Youku.comの最も近しいライバルであるTudou.comと56.comは、いまだ公的な許可を得ずに運営を続けている。ただし後者の56.comは、「技術のアップグレード」という名目で、すでに1カ月以上もオフライン化されたままだ。
クー氏は、認可が下りるまでの過程に困難は特になかったと強調する。「われわれは、サービスの提供を開始した当初から、アングラではない『健康的』なサイトを運営してきた」
クー氏によれば、コンテンツの審査にはビジネス的なメリットがあるという。純粋にUGCだけを扱っていると、「間違いなく下品なものばかりが増え、広告主に不快な思いをさせる」(クー氏)ことになり、見限られてしまうそうだ。Youku.comが中国当局に正式に認可されたのは、同社が推し進めてきた広告戦略の当然の結果だと、クー氏はあくまで強気だ。コンテンツを健全に保つことは、広告主のみならず規制当局からも認められることにつながると話す。
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