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ビジネス・インテリジェンス
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【特別企画】
新時代のRIAプラットフォームで企業情報の価値を最大化する
バックエンド・データとの連携で業務の効率化を強力に支援
(2008年04月24日)
豊かな表現力を備えたユーザー・インタフェースを駆使し、企業情報の効果的な発信や顧客満足度の向上などを実現するRIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)は、eコマースから、企業内や企業間の情報共有や業務連携、さらにはビジネス情報をさまざまな角度から分析する戦略的な活用にまで、その適用範囲を拡大しつつある。本稿では、バックエンド・システムとの緊密なデータ連携によって、企業のさまざまな業務の効率化を支援するRIAプラットフォームの新たな役割を探る。
岡崎勝己
本格的なRIA基盤の構築で
企業の情報力をアップ
eコマースやネット・マーケティングなどの分野でその利用が急速に進むRIAだが、ここに来て、ビジネスの意思決定の支援や業務効率の向上など、企業の課題を解決するための手段としても、注目され始めている。
バックエンドのシステムと緊密に連携したRIA基盤を構築することができれば、企業内や企業間の情報共有や業務連携をはじめ、ビジネス情報をさまざまな角度から分析するビジネス・インテリジェンス(BI)などにも戦略的に活用することが可能になる。
ここではまず、企業におけるRIAの新たな適用分野として有力視されているBIへの活用から、その有効性について見てみよう。
一般的に市場が成熟してくると、他社との差別化は次第に困難になる。そうした環境下に置かれた企業では、他社に先んじるための糸口をつかむために、情報分析能力の向上に力を注ぐ必要が出てくる。
しかし、企業がBI基盤を整備しようとする場合、これまでは障壁となるいくつかの問題があった。その1つは、膨大なコスト負担が求められることから、導入を容易に決断できないこと。また、分析を行うために専門的な知識が必要とされ、一般の社員ではBI製品を使いこなすのが難しいこと。さらには、刻々と変化する情報をさまざまな切り口でタイムリーに分析することが難しいという問題も指摘されていた。
情報活用力の全社的な底上げを図るためには、ITにあまり精通していない経営トップやビジネス部門の責任者が、それぞれに独自の視点で情報を精査できる環境を整備する必要がある。それ故に、情報分析機能に加え、だれでも簡単にかつ迅速に情報を比較検討できる操作性や柔軟性の高さが求められることになる。
では、こうした要件を満たすRIA環境は、実際にどのようにすれば構築できるのか。それを実現するための有力なソリューションとして注目されているのがRIA開発環境である「Adobe Flex 3」とRIAとバックエンドの高度なデータ連携を実現する「Adobe LiveCycle Data Services ES」(アドビ システムズ)である。
| 企業情報のリアルタイム・コミュニケーションを実現する「LiveCycle ES」 |
これらを使って、FlashやAIRなどのリッチ・クライアント技術を駆使したユーザー・インタフェースと、バックエンド・システムとの緊密な連携を図ることにより、高度な表現能力を備えたエンタープライズRIA基盤を構築することが可能になる。そこでは、各種のデータを利用シーンに応じてさまざまな手法で表現できるだけでなく、ユーザーの操作によって見え方が変わるインタラクティブな機能を実装することができる。
具体的には、全社規模、地域別、国別、事業部門別と売上情報をグラフィカルにドリルダウンしたり、売上推移の表示期間を柔軟に変更したりできるほか、Flashビデオといった動画情報を組み合わせて扱うことも可能になる。
これにより、情報分析にまつわる多様なニーズに対応したBI環境を実現できるようになるわけだ。
バックエンドとの連携を
高速かつインタラクティブに
本格的なエンタープライズRIA基盤の構築にあたっては、考慮すべき技術的な課題がいくつか存在する。その1つが、バックエンド・システムとの連携をいかに高速かつ効率的に行うかである。
RIA環境では、バックエンド・システムから取得したスクリプトを基に一定の処理を行って、その結果を表示させるのが一般的だが、刻々と変化する情報をビジネスに有効に活用するには、リアルタイムに情報を取得できる仕組みを整える必要がある。
Adobe LiveCycle Data Services ESでは、サーバ側のプレゼンテーション層に高度なデータ・サービス・セットを提供することにより、こうしたデータ接続にまつわる各種の課題への対応を実現している。
例えば、データをRIAにリアルタイムにプッシュしたり、RIAとリアルタイムにコラボレーションしたり、高度なデータ同期処理を行ったりすることができ、リアルタイムな株価モニタや、マルチユーザーによる同時データ・ブラウジング、ビジネス分析といったさまざまな用途に対応する本格的なRIA基盤の構築に乗り出すことができる。
| LiveCycle ESによるバックエンド・システムとのデータ同期メカニズム |
一方、RIAで大容量データを扱うようになると、その分、データの取得するための時間もかかることになる。RIAの使い勝手を高めるためには、できる限り短時間にデータ接続を完了させる必要がある。
データ接続については、Adobe LiveCycle Data Services ESでサポートされているFlexリモーティング/バイナリ通信(AMF3利用)によって大幅に効率化することができる。さらに、受信したデータの表示・操作については、Adobe Flex Builder 3を用いたActionScriptベースの画面設計により「Ajax + Webブラウザ」を凌駕する高速表示を実現する。
ここでは、この点についてもう少し詳細に説明しておこう。
最近になって、操作性や視認性が高いインタフェースをWebブラウザ上に実装する手段としてAjaxも用いられるようになってきたが、Ajaxでソースコードの記述に使われるJavaScriptでは、処理エンジンがスクリプトを実行する前にデータの変換作業が発生するのを技術的に回避することができない。
これに対し、Flexでスクリプトの記述に用いることが可能なActionScriptでは、受け取ったソース・コードをFlash PlayerやAIRといったランタイムでそのまま実行でき、変換のために時間を一切費やす必要はない。クライアントとサーバ間の通信もLiveCycle Data Services ESを使うことで、AMF3によるバイナリ通信を適用できる。このためAjaxアプリケーションで主流であるXML等によるテキスト通信より、明らかにデータ転送量は減少する。
条件にもよるが、アドビのRIAエバンジェリストを務めるJames Ward氏が自身のブログ・サイトで公開しているベンチマーク・テストの結果(http://www.jamesward.org/census/)を見れば、「Ajax + JSON」の方式に比べ、「Flex + LiveCycle」のRIAのほうが4倍程度高速にデータを取得し、表示できることがわかるはずだ。
セルフサービス型RIAで
業務の効率化と収益アップを
一方で、RIAは情報活用のみならず業務そのものの効率化にも大きく貢献する。
一般に、企業で用いられている各種の業務システムは複数のステップを経て一連の作業を完了させることが多い。そうしたシステムを一般の社員が利用しようとすると、システムの使い方に精通した人に協力を仰がなくてはならないことがまま発生する。
だが、FlexとLiveCycleで構築されたRIAであれば、たとえ複数のステップを必要とする複雑な手続きであっても、それぞれの機能をユーザー・インタフェース上にわかりやすくダイナミックに配置することができる。また、どのように操作すべきかについてガイドを表示する機能を実装しておけば、社員が行おうとしている手続きの流れに応じて適切なサポートが可能となり、作業時間の大幅な短縮を実現できる。
こうしたセルフサービス型RIAの可能性は決して小さくない。社員の業務効率化はもちろん、例えば、顧客対応にあたる営業部門、コールセンターなどで顧客やキャンペーンなどの情報の共有に活用することで、従来よりも情報を容易かつタイムリーに入手することが可能になり、顧客満足度の向上も期待できる。つまり、知っておくべき情報を社員がきちんと入手できる環境を実現できるわけだ。
社内のみならず社外に向けた活用も考えられる。eコマース・サイトでの商品検索から購入までの操作プロセスの向上のほか、インターネットを介した各種サービスの申し込み時のサポートなど、業種や業態ごとにさまざまな用途が考えられる。
音声や映像などを交えたガイドを容易に付加できるほか、ヘルプデスクによるリアルタイムなサポートも行えるため、顧客満足度の劇的な向上も期待できる。このように利便性の高いRIAを構築できれば、収益の向上を図れるだけでなく、業務の効率化を図ることも可能になるわけだ。
情報分析能力の向上から、情報共有の徹底、業務効率化、さらに顧客満足度の向上まで、RIAは企業のさまざまな業務課題の解決に活用できそうだ。
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