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ビジネス・インテリジェンス

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ビジネス・インテリジェンス

BIの技術要素と活用のコツを知る

ツールの機能ばかりにとらわれず、本質を見極めよ

(2006年05月12日)

(1)ETL

画面1:ビーコンITのETLツール「Waha! Transformer」の操作画面

 ETLとは、基幹系業務システムなど複数のデータ・ソースからデータを抽出(Extract)したうえで、それを適切な形式に変換(Transform)して、DWHなど対象のデータベースにロード(Load)する機能を指す。つまり、基幹系システムと情報系システムのデータ・ハブの役割を担っているのだ。

 上記の中でも特に重要なのは、データの整合性や妥当性をチェックして修正するクレンジング(変換処理)のプロセスである。具体的には、明細データとマスタ・データの参照整合性をとったり、メインフレームの漢字コードをSJISに変換したりする処理だ。ツールを用いることで、ETLのフローを容易かつ子細に作成することが可能になる(画面1)。

(2)DWH/データ・マート

画面2:日本IBMのDWH「Red Brick Warehouse」の操作画面(スター・スキーマを表示している)

 DWHとは、企業内のさまざまなシステムからデータを集積して構築された大規模なデータベースのことである。DWHは意思決定支援を行うためのデータベースなので、データの更新処理は行われず、目的別、時系列に編成される。データベースには、OracleやSQL ServerといったRDBMSが用いられることが多いが、IBMの「IBM Red Brick Warehouse」などDWH専用のRDBMSも使われる(画面2)。

 DWHでは検索において高いパフォーマンスを実現するために、スター・スキーマと呼ばれる構造が用いられるのが一般的である。スター・スキーマは、中央に分析対象の大きなテーブルを配置し、その周辺に参照用のマスタ・テーブルを配置した、星型の構造となっている。

 一方、データ・マートは、DWHから部門や個人の使用目的に応じて、必要なデータを抽出して格納したデータベースである。そのため、「目的別データ・マート」と表現されることもある。

 データ・マートは、用途に応じて2タイプに分類することができる(図2)。1つは、RDBMSを用いる「明細データ型」である。このタイプは、商品や顧客の分析を行う場合など、詳細なデータを必要とする場合に用いられる。もう1つは、多次元データベースを用いる「集計データ型」である。このタイプは、管理会計や原価管理など集計した結果から2次的に生み出される指標が重要視される場合に用いられる。


図2:用途によって2タイプに分類できるデータ・マート

 DWHとデータ・マートの違いを簡単にまとめると、表1のようになる。


表1:DWHとデータ・マートの相違点

(3)OLAP

画面3:ハイペリオンのBIツール「Hyperion Performance Suite」のOLAPによる分析結果の画面

 OLAPとは、データを多次元データベースに格納して、そのデータを検索・集計することにより、あらかじめ立てておいた仮説を検証することができる分析手法、またはそのためのツールのことである。OLAPはエンドユーザーに直接かかわるプロセスを担うツールであるため、特に重視される。

 OLAPの分析方法には、参照する項目軸の組み合わせを切り替えられる「スライス&ダイス」やデータの階層を掘り下げて検索する「ドリルダウン」、その逆の「ドリルアップ」などがある。

 具体的には、ドラッグ&ドロップによって検索条件を指定する機能やデータを表やグラフに加工する機能を備えている(画面3)。

(4)リポーティング・ツール

 リポーティング・ツールは、複雑なデータ・ソースから、データを適切なフォーマットに変換し、配信することを可能にするツールである。発注書、残高確認書といった定型ビジネス文書のほか、任意のフォーマットでもリポートを作成することができる。対応している出力形式としては、HTML、PDF、XML、CSVなどがある。また、最近は、Webに対応しているツールが増えており、ユーザーがWebブラウザから操作することも可能である。

(5)ダッシュボード

画面4:日本ビジネスオブジェクツのBIツール「BusinessObjects Performance Manager」のダッシュボード画面

 ダッシュボードとは、ビジネスに関するさまざまな指標を、グラフなどビジュアル的な要素を用いて画面上に表示する機能である(画面4)。同機能によって、企業のパフォーマンスをモニタリングして分析・改善することが可能になった。バランス・スコアカードとの連携をサポートしているツールもある。

 ダッシュボードには、経営層向け、部門マネジャー向け、マーケティング部門向けなどいくつかの種類があるが、大抵のBIツール・ベンダーは経営層向けのダッシュボードを提供している。

 なお、これまでは、検索/分析機能を装備したツールを主にBIツールと言っていた。だが、最近では、ツール間の連携が深まっており、複数のツールを1つにまとめた形のスイート型のBIツールが主流となりつつある。


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