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ビジネス・インテリジェンス

“使える!”ビジネス・インテリジェンス(BI)がやってきた

エンタープライズ検索との融合で、必要なデータへの直接アクセスが可能に

(2006年08月24日)

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セキュリティを念頭に

 アクセス制御はBI検索の基本だ。この問題は2つの方向性を持つ。1つは、従業員がリポート作成に必要なすべてのデータにどうアクセスするかであり、もう1つは、従業員が機密データにアクセスするのをどう阻止するかである。理論的には、シングル・サインオンで前者の課題を解決し、ディレクトリLDAPサーバで後者の課題を解決すればよい。問題は実装だ。データの多くは、必ずしも全社レベルのアクセス・メカニズムによって厳密にアクセス制御が定義されているシステムに置かれているわけではない。

 この問題は、実は見た目よりもずっと深刻だ。IBMのデータ管理部門のエンジニア、マクシム・タイラン氏はこう語る。「エンタープライズ・ワイドの検索ツールをセットアップしたときに、企業のIT部門が社内イントラネットでは機密データがまったく保護されていないことに気づき、肝を冷やすことも珍しくない」

 セキュリティ・スキームは多種多様だが、BIに検索機能を追加しようと考えている企業は、導入する製品でどのようなアクセス制御が可能であるかについて十分検討しておくべきだ。そしてその際には、多くの製品が、単にBIパッケージや他のバックエンド・ソフトウェアにユーザー認証をパスするだけで、あとはそれらのアプリケーションに組み込まれたアクセス・メカニズムに従って検索を制限する仕組みを採用していることに注意する必要がある。

今後の動向

 インフォメーション・ビルダースのコーポレート戦略を担当するマイケル・コーコラン氏は、「今後、BIとエンタープライズ検索の統合はいっそう進展することになるだろう」と予測する。検索エンジンからBIデータへのアクセスはさらに容易になり、ベンダーはそのプロセスを円滑化することにより力を傾けるようになろう。例えば、インフォメーション・ビルダースはすでに、プロセス中のトランザクションからデータを抽出し、グーグルのエンタープライズ検索エンジンで検索することを可能にしている。

 また、インフォメーション・ビルダースには、データ・ソースに300近くものコネクタを提供する部門があり、それを積極的に利用することによって検索機能や自社のBI製品の幅を広げている。コーコラン氏はこの状況を、「この大きな統合化の流れはエンドユーザーを助けることになるだろう。今日のBIでは、ユーザーがデータのありかを知っていなければならない。例えば、“コールセンター・データ”であることを指定する必要があるわけだ。ところが、求めるデータは、(コールセンターだけでなく)あらゆるところに存在している可能性がある。統合化が進めば、ユーザーは、データのありかを知らなくても(コールセンターを含めてどこにあろうが)、求めるデータにたどり着くことができるようになるのだ」

 一方、IBMのアンドリュース氏によれば、次のステップは、検索に分析機能を統合し、売上げを伸ばしたり効率性を高めたりするためのチャンスを探るべく、さまざまな方法でデータを照会できるようにすることだという。とはいえ、ほとんどの企業は、現行のビジネス・インテリジェンスに優れたアクセス手段が備われば、とりあえずは満足することになるだろう。

BI機能を提供する主なエンタープライズ検索ソリューション

 BIとエンタープライズ検索の交差点では、ここにきて格段に“交通量”が増してきた。すでに今年、グーグル、IBM、そしてX1が新製品をリリースしたほか、オラクルも年末をメドに新製品の投入を目指している。ここでは、企業ユーザーが導入を検討するときのために、有力ベンダーのソリューションを紹介しておこう。

Cognos 8 Business Intelligence

 ノルウェーのファスト・サーチ・アンド・トランスファーが開発したEnterprise Search PlatformとCognos 8 BI with Cognos Go! Search Serviceの組み合わせを利用すれば、企業のエンドユーザーは、各種リポートや分析、スコアカードなどのBI情報に加え、コーポレート・コンテンツ、その他の構造化、非構造化ビジネス情報を簡単に入手することができる。FAST製品はまた、検索結果が返される間に、Cognosが生成したデータの分析を行う機能も有している。

Google Search Appliance

 Web検索の王者は、エンタープライズ検索ソリューションをハードウェアにバンドルして販売している。当初は最大50万件のドキュメントが検索可能なシステムからスタートしたが、システムをクラスタ化したことで、容量は20倍に拡大した。このシステムは、照会をバックエンドのエンタープライズ・アプリケーションにパスし、そこでデータベースを検索して結果が返されるという仕組みになっており、データに直接接続することはない。ただし、主要なDBMSに格納された構造化データにアクセスすることは可能だ。Google OneBox for Enterpriseと呼ばれる新機能を使えば、コグノス、エンプロイーズ、ネットスイート、オラクル、セールスフォース・ドットコム、SASなど、各社のビジネス・インテリジェント・システムから情報を引き出すこともできる。

IBM OmniFind

 IBM WebSphere Information Integration OmniFind Editionは、WebSphere Content Discovery for Business Intelligenceソリューションを構成するコンポーネントの1つで、拡張性が高く、さまざまなBIアプリケーションにアクセスできる。これは昨年のiPhraseなど、エンタープライズ・データ・アクセスに特化した企業を相次いで買収した成果だと言える。コンフィギュレーションにもよるが、OmniFindの検索結果をクリックすれば、さらにデータをドリルダウンすることも可能だ。なお、この機能は、同社のデータ・ウェアハウス検索機能によって実現されている。また、検索データに対するアクセス制御は、OmniFindソフトウェアによって行われる。

Oracle Secure Enterprise Search

 拡張性とセキュリティの強化が図られたこの製品は、安全なデータベースに格納され、オラクルのアイデンティティ管理ソリューションによってアクセス制御がなされる。ちなみに、ドキュメント管理システム、BIアプリケーション、ポータルに対する検索が可能であり、検索を監査し、記録することもできる。

SMART/InSight

 ファスト・サーチ・アンド・トランスファーの検索システムを中核エンジンに採用したウチダスペクトラムのSMART/InSightは、情報を包括的に検索・管理するだけでなく、利用者が知恵を結集して情報検査の精度を高めていく「集合知」の確立を支援してくれる。検索プロセスの保存が可能な共有サーチフォルダ機能やコンテンツにタグ付けをするフォークソノミー機能などの情報共有機能により、情報の体系化から共有、流通までを視野に入れたナレッジ・ワークフローを実現する。検索結果の件数を時系列の折れ線グラフなどで表すビジュアライズ機能もサポートする。

X1

 X1テクノロジーズのX1 Enterprise Platformは、デスクトップからエンタープライズ検索システムまで、さまざまなシステムの検索結果をフェデレート(連結)できるエンタープライズ検索エンジンだ。X1だけでなく、グーグルなど他ベンダーの製品にも対応している。無料で入手できるデスクトップ検索ソフトウェアは、最高のインタフェースを備えており、多くのユーザーから高い評価を得ている。一方、エンタープライズ・エンジンは、本稿で取り上げた製品の中で唯一、電子メールや他のデスクトップ・ドキュメントを検索でき、それらをバックエンドの検索とフェデレートすることができる。X1独自のエンタープライズ・エンジンは、クラスタ化や複数のロケーションの一元化、あるいは上述の各社製品の統合化が可能な、非常に拡張性の高いソリューションである。

(Computerworld.jp)


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