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ビジネス・インテリジェンス

[フランス]
評価が分かれるビジネスオブジェクツのBI 2.0ツール

「Web 2.0を流用しただけで斬新さに欠ける」との指摘も

(2007年08月06日)

 ビジネスオブジェクツは、同社が提唱する「BI 2.0」コンセプトにのっとったBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールを同社サイトで公開し、ユーザーからのフィードバックを受け付けているが、今のところ評価はあまり芳しくないようだ。

 ビジネスオブジェクツは、これらのツールをBI 2.0アプリケーションと呼んでおり、その試作版をBusiness Objects Labサイトで公開中だ。これらは、いわゆるWeb 2.0と呼ばれるアプリケーション・マッシュアップやWebコラボレーションなどのアイデアを盛り込んでいる点が1つの特徴となっている。

 同社は先週、外部データ・フィードとデータ・ウェアハウス内の構造化データとを結び付ける「BI Annotator」を同サイトにポストした。これは、例えば農作物の収穫高に関する社内データと地域の気温データを結び付けることを想定したツールで、「文脈」に即した情報を使い、適切なビジネス上の意思決定につなげるということを基本的な考え方としている。

 また、デスクトップ上に常駐し、最新のBI情報を表示する小さなプログラム(ウィジェット)の作成ツール「BI Desktop」、各種のオンライン・サービスを組み合わせるための「Business Objects Masher」、インスタント・メッセージング機能を使ったユーザー同士のチャットやBIデータのやり取りを可能にするWindows Live Messenger対応のプラグイン「BI Collaborator」もポストされている。

 これらのツールは現時点ではいずれも試作版で、実際の業務に使うことはできない。ビジネスオブジェクツも、製品化するかどうかはわからないと説明している。

 BIコンサルティング会社ハイアード・ブレインズの設立者、ニール・ラーデン氏は、これらのBI 2.0ツールについて、「期待を裏切る内容」と低い評価を下している。同氏は、ブログへの書き込みの中で、「データ・マッシュアップ機能はおもしろいが、永続的な価値があるとは思えない」と記している。

 ラーデン氏は、エンタープライズ・ソフトウェア・ベンダーの側に創造性が足りないと指摘する。これらのツールは、インターネットで成功を収めているWeb 2.0からアイデアを流用しているにすぎず、企業が対応を迫られている膨大な量のデータ分析を支援する斬新な手法ではない、というのが同氏の意見だ。

 IDG News Serviceの電話取材に応じたラーデン氏は、「大企業でのデータ管理は、今もデータベースやリレーショナル・データ・モデリングに根ざしている。あらゆる業務に対応するような分析手法を考える時間はないが、データがもっと洗練されていれば、自動的に整理し直すこともできるはずだ」と語った。

 ラーデン氏は、情報について説明するだけではなく、データ同士の関係も明らかにして、物事の意味まで理解できるようにするようなBI用のデータ・モデルを提案している。「人工知能について論じているわけではないが、現在の技術を使えば、自分で論理的に判断できるようなシステムを構築できるはずだ」と同氏は語り、「以前このような状況を見た」、「過去に見た事例に似ている」、さらには「この人が本当に求めているのは価格分析であり、実際に情報を加工して本当にそうなのか確認する」といった思考のできるBIソフトを提案している。

 データ視覚化手法を専門とするコンサルティング会社パーセプチュアル・エッジの設立者、ステファン・フューも、ビジネスオブジェクツのツールに苦言を呈している。同氏は、BI Desktopのサンプル・インタフェースを「仕事よりも遊びに使うようなウィジェットだ」と酷評したうえで、「他のBIベンダーと同様、ビジネスオブジェクツも、データ視覚化について本質的に理解しているということを実証できていない」と指摘する。

 一方、フォレスター・リサーチのBI担当主任アナリスト、ボリス・エベルソン氏は、ビジネスオブジェクツの試作品に好印象を持っているようだ。同氏は特に「Query As A Web Service」ツールを高く評価しており、「クエリを簡単に作成して即座にWebサービス化し、他のSOAアプリケーションで使えるようにする点がすばらしい」と語った。

 またエベルソン氏は、BI AnnotatorとBI Desktopについても、デスクトップ上で分析機能を使えるようにしている点を評価している。「必要な情報を探すために別のアプリケーションを開かなければならないという点がBIの制約要因になっている。デスクトップ上で分析機能を使えるようにすることは、この障害を取り除くための正しいステップだ」(同氏)

(ジェームズ・ニコライ/IDG News Service パリ支局)




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