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ビジネス・インテリジェンス

[米国]
IBM、Cognos買収後初となるBI製品/サービスを発表

インフォメーション・オンデマンド戦略にCognosを統合

(2008年02月07日)

 米国IBMは2月6日、カナダCognosの買収成立による初の成果物として、IBMのインフォメーション・オンデマンド(IOD)戦略に沿った製品とサービスを発表した。

 IBMのソフトウェア・グループ担当シニア・バイスプレジデント兼グループ・エグゼクティブ、スティーブ・ミルズ(Steve Mills)氏は、同日行われたプレス・コンファレンスにおいて、「新製品をこれほど短期間で発表できたのは、IBMとCognosの長年にわたるパートナーシップのおかげだ」と語った。

 同社は、「InfoSphere Warehouse」向けの「Cognos 8」BI“スターター・パック”を提供する。また、データ統合プラットフォーム「Information Server」とCognos 8を統合するほか、Cognos 8とBPMソフト「Filenet」をリンクするためのテンプレート、Cognos 8を用いてダッシュボードを簡単に構築できる「Dashboard Accelerator」なども提供する。

 IBMは、中小規模企業向けの「Balanced Warehouse C-Class」にも、Cognos 8をバンドルする意向を示している。加えて、ストレージ・ハードウェアにコンテンツ管理機能とアーカイブ機能を搭載するとともに、Cognosのテクノロジーを用いたコンプライアンス監視機能を搭載した「Compliance Warehouse for Legal Control」を開発した。さらに、業種別の製品サービスも発表した。

 IOD戦略は、将来のソフトウェア市場においては、パッケージ・アプリケーション自体よりも、データの管理/提供/解析を通してアプリケーションのパフォーマンスを最適化することに、より多くのビジネス・チャンスがあるという考え方に基づいている。「情報に関して現在の顧客が抱える悩みは多岐に渡る。それだけ、この市場では大きな成長を見込めるわけだ」と、IBMのインフォメーション・マネジメント担当ジェネラル・マネジャー、アンブシュ・ゴヤール(Ambuj Goyal)氏は語る。

 一方、Mills氏は、ライバルのSAPとOracleに対して、「彼らは自社のERP製品に買収したBI製品を連携させられる立場にいるが、IBMが同様なERP製品を持たないからといって、必ずしも不利になるわけではない」と自信を見せる。「大企業は一般的に2,000〜4,000のアプリケーションを利用しているが、その中には、さまざまなベンダーの製品が含まれている」と同氏。

 IBMは情報関連のテクノロジーを次々に開発しているが、1つのツールだけを使う顧客であっても、満足してもらえるようにするとGoyal氏は強調する。「われわれは柔軟なアーキテクチャをベースにしており、どの製品を購入してもニーズを満たせるはずだ」(同氏)

 米国のレストラン・チェーン、Papa Gino's/D'Angelo'sのIT担当シニア・バイスプレジデント兼CIOを務めるポール・ヴァレ(Paul Valle)氏によると、同社は売れ行きが芳しくない“ホット・スポット”を突き止めるためにCognos製品を使ってきたが、これをさらに一歩進めたいと考えている。「売れ行きの悪い地域だけでなく、好調な地域も把握してその原因を知れば、顧客満足度の向上につながるはずだ」(同氏)

 また、クラフト用品などのメーカーであるFiskars(本社:フィンランド)は、ERPデータの意味を解釈するためCognosのBIソフトを使ってきた。eコマース/先進技術担当マネジャーのカール・トライ(Carl Try)氏によれば、同社の最終目標は情報の収集源を増やすだけでなく、より高度な分析を行うことだという。「POSデータを天気情報と連携させて天気による売上げの変動を理解する。そういう方向を目指したい」と同氏。

 IBMは応用数学の研究を行っており、業界をリードするアナリティクスが可能になるはずだとMills氏。「今後はCognosの視覚化機能にこれらを連携させていく。他社には真似のできない差別化要因となるだろう」(同氏)

 なお、IBMの幹部にCognos買収による経済効果を聞いたが、明確な数字を得られなかった。「50億ドルも投資したからには、それに見合う結果を期待している。われわれはすでに60社を買収しており、いかに結果を出すかは十分理解している。Cognosの買収も必ず大きな収益に結び付くと確信している」(Mills氏)

(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)




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