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[特集]Webブラウザ
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[英国]
ノキア、スマートフォン向けの新ブラウザをオープンソースで開発/アップルと連携
(2005年06月14日)
世界最大の携帯電話メーカーであるフィンランドのノキアは、同社の「Series 60」ソフトウェア・プラットフォームを採用しているスマートフォン向けに新しいWebブラウザを提供するため、オープンソース・ソフトウェア開発者たちと協力している。それには、アップル・コンピュータの「Safari」で使われているオープン・コンポーネントも組み込まれる予定だ。
Series 60ソフトウェアは、英国シンビアンのスマートフォン向けOS「Symbian OS」上で稼働するユーザー・インタフェース・レイヤであり、ノキアは同ソフトウェアを多数の携帯端末メーカーにライセンス供与している。そこで、Series 60の将来のリリースに組み込まれる予定のこの新ブラウザは、市場全体で広く使用されるようになる可能性がある。
ノキアは、新ブラウザを2006年上半期にSeries 60の標準アプリケーションとして、Series 60のライセンスシーすべでに提供する予定だとしている。
アップルとの協力
またノキアは、このオープンソース開発活動での米国アップルコンピュータとの連係を明らかにしている。
新ブラウザには、アップルのMac OS X向けWebブラウザ「Safari」にすでに採用されている2つのオープンソース・コンポーネント「WebCore」と「JavaScriptCore」が使用される。これらのコンポーネントは、オープンソースの「Konqueror」Webブラウザの2つの要素であるKHTMLとKJSをベースにしている。(Konquerorは、Linuxにグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を提供しているオープンソースのソフトウェア「K Desktop Environment(KDE)」上で稼働する。
アップルとノキアは、Konquererプロジェクトのソースコードをベースにした商用製品を市場に出せるが、販売するバージョンのソースコードを、すべての変更や改良を含めて、顧客に提供しなければならない。過去にアップルは、変更したソース・コードを利用可能な形でオープンソース・コミュニティに戻さなかったと批判されたことがあり、最近では、その変更をアクセス可能にする方法を変更し、(オープンソース・ソフトウェア・ライセンスでそうする義務を科されているわけではないが、)容易にアクセス可能な、そのコードのオンライン・データベースを提供する方式に切り換えている。
ノキアは、アップルとの連係を継続し、それらのコンポーネントのさらなる進化と強化のためにオープンソース・コミュニティに積極的に参加し、「モビリティ」に関する専門知識を貢献していく方針を示している。ノキアによると、「新ブラウザの狙いは、携帯電話業界のトップ・パフォーマンスの無線接続を介して、スマートフォンのスクリーンでフルサイズのWebページを閲覧する際にこれまでにないユーザー体験を実現することだ」という。
ノキアのCTO(最高技術責任者)ペルティ・コルホネン氏は、「オープンソース開発プロジェクトは、アップルなどの革新的企業との緊密な共同作業を可能にする。当社とアップルは、ともにインターネット標準と共通コードの使用を重視している。その統一され互換性のあるブラウザ基盤は、Webコンポーネントの開発者にとって非常に魅力的な選択肢を提供するだろう」と表明した。
一方、アップルのワールドワイド製品マーケティング担当上級副社長フィル・シラー氏も、「アップルでは、当社のSafariで使用されているのと同じKHTMLをベースにしてノキアがその新しいSeries 60ブラウザを開発するのを、喜んで支援している。Safari Web Kitは、その優れたパフォーマンス、効率的なコードベース、オープン標準のサポートといった特徴ゆえに、ノキアの新しいSeries 60ブラウザなどのプロジェクトにとって理想的なオープンソース技術だ」と表明している
オペラに影響?
ノキアがオープンソース・ソフトウェア開発者コミュニティとの親密さを示すのは、今回が初めてではない。ノキアは昨月、ノキアの特許技術を一定条件下でLinuxカーネル開発者が利用できるようにすると発表したほか、Linuxカーネル内での自社の特許の使用に反対している企業がノキアの特許を使用するのを阻止すると表明した。
さて、今回のノキアの動きはオープンソース開発コミュニティの勝利であるように見えるが、わりを食いそうなのが、ノルウェーのオスロに本社を置くオペラ・ソフトウェアである。現在、Symibian OSベースのスマートフォンではオペラ製品がデフォルト・ブラウザとして使われており、ノキアはオペラの最大の顧客である。
ノキアは、2006年上半期に提供を開始する新ブラウザで、現行のオペラ製品の全機能をサポートするとしている。
だが、オペラの広報担当者トール・オドランド氏は、心配していないと強調した。「ノキアとの契約は数カ月前に更新された。また、同社の今回の動きは完全な方針転換ではない。すでに同社は独自のブラウザも持っている。ハードウェアの場合と同様に、重要なコンポーネントに2通りの供給元を持つ戦略を適用しようとしているだけだ。当社との関係は続くだろう」
ノキアでは、スマートフォン・ユーザーのデータ・トラフィックの約50%がWeb閲覧活動によって生じているため、Webブラウザを重視しているという。だが、ノキアが目指しているものを市場に出せるようになるまでには時間がかかる、とオドランド氏は見ている。
(Originally reported by Peter Sayer, IDG News Service and Jonny Evans, Macworld.co.uk 06/13/2005)
(IDG News Service/Macworld.co.uk)


