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[米国]
Mozillaファウンデーションが組織変更、営利子会社を設立し大半のスタッフを移籍

(2005年08月03日)

 オープンソース・ソフトウェア開発を支えている非営利団体のMozillaファウンデーション(Mozilla Foundation) は8月3日、そのソフトウェア製品の収入につながる活動を支援するために営利子会社を設立したことを発表した。ただし、 「モジラ・コーポレーション(Mozilla Corporation)」と呼ばれるこの営利子会社の最大の設立目的は、収入や利益を上げること自体ではなく、MozillaファウンデーションのWeb上でオープン標準を推進するという目標のための活動を支援することにあるという。

 Mozillaファウンデーションによると、既存の約40人のスタッフのうち3人だけが専任スタッフとして残り、大多数はモジラ・コーポレーションの従業員になる。しかし、Mozillaプロジェクトに参加してきた人々は、同プロジェクトでのコード開発方法に何の違いも感じないはずだという。

  モジラ・コーポレーションの本拠地はMozillaファウンデーションと同じカリフォルニア州マウンテンビューに置かれ、元ネットスケープの法務担当者で、2年前にMozillaファウンデーションが設立されて以来、その会長を務めてきたミッチェル・ベイカー氏が、モジラ・コーポレーションの社長に就任する。また、Mozillaプロジェクトの技術リーダーを長らく務めてきたブレンダン・エイチ氏が、モジラ・コーポレーションのCTO(最高技術責任者)になる。

 その取締役会には、ベイカー氏と、レッドハットのクリス・ビザード氏、リンクドイン・コーポレーションのリード・ホフマン氏が名を連ねる。これに伴い、ビザード氏はMozillaファウンデーションの理事会から抜けるが、ベイカー氏は留まる。

 ベイカー氏は声明で、「モジラ・コーポレーションは通常の営利法人とは異なり、Mozillaプロジェクトの核心にある、公共の利益のための目標に貢献していく。それは、インターネットをオープンで誰にでも利用できるものに維持することである」と語っている。

 一方、Mozillaファウンデーションの活動は、ベイカー氏に代わり、フランク・ヘッカー氏がポリシー・ディレクターとして率いていく。こうした組織変更の詳細については、Mozillaファウンデーションの以下のWebサイトで説明されている。http://www.mozilla.org/reorganization/

 Mozillaファウンデーションによると、「Firefox」Webブラウザや「Thunderbird」電子メール・クライアント・ソフトウェアといったMozillaプロジェクトの製品は、今後も無償かつオープンソースであり続ける。

 Firefoxに関連した収入のほとんどは、ユーザーがさまざまな検索エンジンを使用したWeb検索やアマゾン・ドットコムとイーベイの商品検索を行なえるようにするツールから生じたものである。Firefoxは、こうしたパートナーとの契約を通じて、いくらかの収入を得ている。今回の組織変更のための諮問委員会に加わっていたMozilla欧州のトリスタン・ニトット氏によると、税金を支払う営利法人の方がそうした契約の管理がしやすい。

 Mozillaファウンデーションは引き続き、Mozillaオープンソース・プロジェクトの核であり続け、プロジェクトの管理、ソースコードの配布、プロジェクト参加者(コントリビューター)の間の関係の調整などに当たっていくが、今後は、モジラ・コーポレーションが、エンドユーザー向けの製品提供に焦点を合わせた、マーケティング、スポンサーシップ、流通関係の活動を行なっていく。

 今回の再編には、Mozillaファウンデーションの一部メンバーのネットスケープでの過去の経験が影響を与えた可能性がある。ニトット氏は「私たちの多くは以前はネットスケープで働いており、必死に、収入を得られるものを何でも売ろうとするのを見てきた。Mozillaで同じことを繰り返したいとは思わなかった」と語り、「それに、当ファウンデーションは今のところ、特に資金難には直面していない」と述べた。同氏によると、Mozillaプロジェクトのためのさらなる資金調達を目的に、新しい有料サービスを開始する計画はないという。

(IDG News Service)




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