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[特集]Webブラウザ

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[中国]
グーグルと手を組む中国の人気ブラウザ「Maxthon」

デフォルト検索エンジンをBaiduからGoogleに変更?

(2007年04月16日)

 中国で人気のWebブラウザ「Maxthon」とグーグルとの関係がインターネット上でうわさになっている。同ブラウザの提供元である中国マクソン・インターナショナルにグーグルが出資したとの情報がブログに掲載されたためだ。この件についてマクソン幹部は口を閉ざしているが、グーグルと共同作業を行っていることは認めている。

 香港に本社を構えるマクソンは、Maxthonの提供元として中国のインターネット・ユーザーにはよく知られている。同社のパートナー兼シニア・バイスプレジデント、ネタネル・ヤコブソン氏は、「当社とグーグルは、『Google Toolbar』や『Google Notebook』といったソフトウェアとMaxthonとの互換性チェックに取り組んでいるところだ」と語った。

 グーグルがマクソンに投資したとの情報について、ヤコブソン氏に真偽を尋ねたが、回答を得ることはできなかった。TechCrunchのブログには、グーグルがマクソンの株式を「100万USドル相当」取得したことを「複数の情報筋」が確認したと書かれている。しかし、グーグルの広報担当者もこの件についてはコメントを控えている。

 中国での事業拡大を図りたいと願いながら、同国の検索エンジン最大手「Baidu.com(百度)」の後塵を拝してきたグーグルにとって、マクソンとのパートナーシップは願ったり叶ったりだ。ただし、Maxthonのデフォルト検索エンジンがGoogleになるかどうかは、今のところはっきりしない。

 ヤコブソン氏は、「現在、Maxthonのデフォルト検索エンジンはBaiduであり、Yahoo!は現地法人がある各国でデフォルト検索エンジンを提供している」と語るにとどめ、この勢力図が変わる可能性があるかどうかや、グーグルとの詳しい関係については口を閉ざしている。

北京の学生が開発したのが始まり

 Maxthonのユーザー数は全世界で1,500万人と比較的少なく、そのうち55%は中国のユーザーで占められている。2番目に大きな市場は米国で、ドイツ、フランス、イギリス、ロシアと続く。同ブラウザは、ITに精通したユーザーと「MySpace世代」に最も人気だという。

Maxthonの画面

 Maxthonは、自分専用のカスタム・インタフェースを求めていた北京の学生によって開発され、当初は「MyIE 2」と呼ばれていた。同ブラウザは「Internet Explorer(IE)」のコンポーネントをベースとし、タブ・ブラウジング機能を備えている。

 もともと中国で開発されたことに加え、ポップアップや悪意あるHTMLページをブロックするツールを搭載していることから、Maxthonは中国で一躍人気のWebブラウザとなった。「中国では悪質なWebページがはびこっているため、非常に人気が高い」とヤコブソン氏は語る。

 マクソンには、創立当初のスカイプに出資したオランダの投資家、モーテン・ルンド氏も投資している。投資を決めた理由について、イスラエルでのプレゼンテーション中に多数の技術者が使っていたのを目の当たりにしたからだと、同氏はマクソンのブログに記している。

 ルンド氏は先週、IDG News Serviceの取材に応じ、香港に住むMaxthonの開発者を3カ月かけて探し当てた後、マクソンに投資するとともに、ヤコブソン氏に役員への就任を依頼したと語った。こうしてマクソンは総額500万ドル近くの資金を集めることになった。

 Maxthonは今のところWindowsでしか利用できないが、ヤコブソン氏はこの現状を変えたいと語る。「私は根っからのMacユーザーだが、まずはMac版を開発する価値があるかどうかを見定める必要がある」(同氏)

 マクソンは現在、IEのコンポーネントを使いたくないユーザー向けに、Geckoレンダリング・エンジンを使用するバージョンに開発中だが、完成までにはかなりの期間がかかるという。ヤコブソン氏は、「現行バージョンでもGeckoの基本的な機能はサポートされており、ネット・サーフィン中にIEからGeckoに切り替えることができるが、機能的に限られている」と説明する。

 Maxthonが中国の国外で人気を獲得するまでには時間がかかった。「中国政府による諜報活動の一環ではないかといぶかる人さえいた」とヤコブソン氏は話す。また、当初セキュリティ上の問題を数多く抱えていたIEをベースにしていることから、拒絶反応を示す人もいたという。

 「今でも若干の不信感は残っているが、ほとんどのユーザーは、Webブラウザの会社がもう1社増えたことを歓迎している」(ヤコブソン氏)

(ジェームズ・ニコライ/IDG News Service パリ支局)




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