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[特集]Webブラウザ

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[米国]
Microsoft、「IE 8」の下位互換性/標準準拠を公式ブログで力説

オプションとして新モードを利用可能に。ユーザーは賛否両論

(2008年01月23日)

 米国Microsoftは1月21日、今年前半にリリースが予定されている次期Webブラウザ「Internet Explorer(IE) 8」のオプションとして、「super standards」モードを利用可能にすることで、IEの旧バージョンとの下位互換性およびWeb(W3C)標準とのバランスをとる考えを明らかにした。

IE開発チームの公式ブログ「IEBlog」(http://blogs.msdn.com/ie/

 MicrosoftのIEチームでプラットフォーム・アーキテクトを務めるクリス・ウィルソン(Chris Wilson)氏はこの日、IE開発チームの公式ブログ「IEBlog」にsuper standardsモードに関する長文を投稿した。MicrosoftがIE8の標準準拠を改善する方法について具体的に言及したのは、今回が初めてである。

 Wilson氏によると、IE 6より採用された既存の「quirks」モードと、IE7より採用された“standards”モードに加え、新しいsuper standardsモードは1個のmeta要素を挿入することで有効になるという。同氏はブログの中で、新モードの効能を以下のように力説する。

 「Web開発者が、既存のコンテンツに互換性の問題を生じさせないようにしながら、相互運用可能なWeb標準に即したコードを簡単に書けるようにするためのベストな方法だと思う。この方法を使えば、開発者は独自のスケジュールに従って適宜、標準ビヘイビアをオプトインできるようになり、新バージョンのIEが現在のページで異なるビヘイビアを見せたとき、強制的に“responsive”モードに入らなくて済むようになる」

 Wilson氏はこのブログで、例え標準への準拠を犠牲にしても、既存のサイトとアプリケーションとの下位互換性を維持するほうが重要だと繰り返し強調してきた。「Web開発者がブラウザごとにテストやコードの手直しに多大な時間を費やさなくて済むようにしたいというのは、われわれ全員の共通する願いだ。かといって、標準への準拠を改善するという大義名分から、例えば私の母親のようなユーザーが従来のサイトで十分なWebエクスペリエンスを楽しめなくなるのも問題だと思う」(Wilson氏)

 こうしたIE開発チームの決定に対し、Web開発者の間では賛否両論が巻き起こっている。日頃、この公式ブログには、ユーザーと開発者の双方から多数のコメントが寄せられるが、今回のWilson氏の投稿も大きな波紋を呼んだ。

 その中には、super standardsモードに対する批判的なコメントもある。開発者の1人、ブレイズ・カル(Blaise Kal)氏は次のようなコメントを寄せている。「プログラムを書くときは、ブラウザのバージョンでなく標準に合わせたい。理想的なWebとは、それぞれのブラウザに互換性の問題がなく、違いを意識しなくて済むWebだ。Microsoftはレンダリング・トリガを1つ増やすことで、その理想から遠ざかろうとしている」

 Wilson氏の前提を根本から否定するコメントもある。「ばかばかしいの一言だ。IEのベスト・バージョンに対してオプトインさせるという発想自体がおかしい」と、エリック・エッガート(Eric Eggert)氏は不満を漏らす。「IE 8がAcid2テストに合格したのはうれしいが、本来なら3年前に実現すべきだったことだ。それを今さらブラウザにやらせるために、そんなモードを採用するのはどういうことか。まったくもってナンセンスだ」

 また、IE開発チームのやり方に“戦略的な陰謀”を感じとっている人もいる。「Skorpnok」というハンドル名のユーザーはこう憤慨する。「まったくひどい話だ。要するに『前バージョンでは多くのサイトを見られなくしてしまったものの、ユーザーが何とか対応してくれたおかげで大事には至らなかった。だが、ユーザーのことを考えたら二度とああいうトラブルを抱えたくない』ということだろう。『開発者にIE向けにコーディングさせれば、今後もIE固有の機能を追加し続けていける』という企みが見える」

 だが、大半のコメントはWilson氏の考えに好意的だ。「metaタグはよい解決策だと思う。新たな開発標準に対応しながら、従来のコードとページを引き続き利用できる」。これは、ジョージ・ジョーンズ(George Jones)氏の意見だ。

 Wilson氏とIE開発チームに、super standardsモードをデフォルトにするよう再考を促すコメントもいくつかあった。「super standardsはデフォルトで有効にすべきだ。IE7/quirksモードが必要な場合はmetaタグを使えばよい。そしてこのmetaタグをIE7とIE6にバックポートするほうがよほど納得できる」と、ハンドル名「MT」を名乗るユーザーは語っている。

 2007年12月、MicrosoftのIEチームでゼネラル・マネジャーを務めるディーン・ハチャモビッチ(Dean Hachamovitch)氏は、Web標準テストとして一般的に使われているAcid2に合格したことを盛んに宣伝していた。Hachamovitch氏の投稿は、今年上半期にベータ版としてリリース予定のIE 8について、IEチームが初めてその具体的な内容を明らかにしたものだ(関連記事)。

 なお、IE 8については、3月5日〜7日にネバダ州ラスベガスで開催が予定されているMicrosoft主催のWebディベロッパー向けコンファレンス「MIX08」でさらに具体的な内容が公表されることになっている。

(Gregg Keizer/Computerworld米国版)




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