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【解説】
“吉”と出るか“凶”と出るか――ウォルマートのWeb 2.0戦略
景気後退期に顧客獲得を狙う、小売業者の「最新技術活用方法」
(2008年07月08日)
小売業界の最大手である米国Wal-Martの売上高は、景気後退期でも常に増加し続けてきた。年商3,790億ドルの同社は、この成長力を維持するべく、Web 2.0技術を駆使したプロジェクト立ち上げ、顧客の取り込みに躍起になっている。本稿ではWal-Martのオンライン戦略を、専門家のコメントを交えながら紹介しよう。
Kim S. Nash
CIO米国版
Web 2.0を駆使して財布のヒモを緩ませる小売業者
現在、日用品の価格は上がる一方だ。消費者物価指数は1年前と比較して4%以上も上昇し、原油取引価格は過去最高を記録している。全米のガソリン・スタンドでは、レギュラーの平均価格が1ガロン当たり4ドル10セントまで上昇した。
一般的に食料品や燃料といった生活必需品への支出が増えると、衝動買いや贅沢品への支出は減るものだ。
インターネットでの消費者動向などを調査しているコンサルティング会社、米国KDPaine&Partners(ニューハンプシャー州ベルリン)のCEOであるケイティー・デラヘイ・ペイン(Katie Delahaye Paine)氏は、「現在のように景気が後退し、消費者が買い控えをしている時こそ、顧客を引き付ける“技術”が重要になる。それは実店舗であれオンライン・ショップであれ同じだ」と指摘する。
すでに一部の小売店は、ショッピングをより便利にしたりオンライン・コミュニティを構築したりするために、自社のWebサイトで積極的にWeb 2.0技術を導入している。
例えば米国の航空会社JetBlueは、ミニブログ「Twitter」のユーザーとチャットしたり、トラベル・ニュースを投稿したりする専任スタッフを擁したりしている。コーヒーチェーンの米国Starbucksは、同社の商品やサービスについて広くアイデアを募るWebサイトを立ち上げた。また、米国の大手ディスカウント・ショップCostcoは、自社のWebサイトに「TREASURE HUNT」(宝探し)という特売コーナーを設け、非常食セット(275食分で79ドル99セント、贈答用メッセージにも対応)などを限定販売している。
一方的な情報の提供では顧客獲得はできない
一方Wal-Martは現在、サービスとマーケティングを融合したイニシアティブに着手し、Web 2.0技術を取り入れたサイト構築を推進して、顧客を取り込もうとしている。
しかし、この戦略にPaine氏は批判的だ。「“推進”というのは会社側の都合でしかない。Wal-Martは自分たちのアイデアを押し付けているだけだ。同社のWebサイトは消費者が自由に意見を述べたり、新たなアイデアを持ち寄ったりできる環境ではない。Web 2.0の使い方をまちがっている」と手厳しい。
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