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【解説】
「Software+Services」時代のWindowsプラットフォーム
マイクロソフトが描くクラウド・コンピューティング/次世代ITモデルの構成要素
(2008年07月21日)
最新のWebアプリケーション開発技法に対応
普及が進むWebアプリケーションを開発するための機能も大きく拡充されている。具体的には、Web UIの最新技法であるAjax(Asynchronous JavaScript+XML)スタイルのリッチなWebアプリケーションの構築において、Ajaxアプリケーション開発環境自体の強化、ASP.NET AJAXへの対応、JavaScript対応のIntelliSense、デバッガ機能の強化などが施された。
先に紹介したMIX08コンファレンスで発表された、RIA開発/実行環境の最新バージョン「Silverlight 2」(本稿執筆時点ではベータ1)は、通称「.NET on the Web」と呼ばれるクロスプラットフォーム/クロスブラウザ対応のブラウザ・プラグインである。なお、MicrosoftはSilverlightを、.NETとWebの統合を促進し、.NETを次世代のWebプラットフォームへと昇華させるための主要技術の1つとして位置づけている。
そのほかには、品質向上のためのデザイン・ツールやWebテスト・ツールの強化、サービス・プロセス機能の強化、REST(Representational State Transfer)を採用したWeb 2.0系アプリケーションのサポート、ワークフローおよびコミュニケーション・ツールの強化、Webアプリケーションのデザインに対するサポートの拡充などがポイントとして挙げられる。
大規模開発プロジェクトに不可欠なALMの強化
チーム開発/運用の効率化を推進するアプリケーション・ライフサイクル・マネジメント(ALM)は、特に大規模な開発プロジェクトにおいて重要となる。Visual Studio 2008では、ALM関連機能も大幅に強化され、大きな特徴の1つとなっている。
同IDEには、チーム・コラボレーション機能としてコード・コメント機能が備わっている。この機能は、ソースコードの行単位で変更履歴を取得したうえで作業項目と連動し、どの行の修正をいつ、だれが、どんな理由で実施したかを記録・追跡できるようにするものだ。また、常時結合という機能も用意されている。これは、ソースコードのチェックイン時に自動的にビルドを実施し、変更された機能が他の機能に影響を与えないことを確認するための機能である。
このほか、開発テストとアプリケーション品質確保のための機能として、取得済みのパフォーマンスの基準値を基に差分を数値化し、パフォーマンスの全体最適を実現する機能や、ソースコードを分析し、コードの複雑性を数値化するコード・メトリクス機能が用意されている。
Topics
コンシューマー向けS+Sと目される「Albany」プロジェクトの正体は?
Elizabeth Montalbano
IDG News Serviceニューヨーク支局
「Google Docs」や「Google Apps」といった米国Googleのホステッド型オフィス・スイートに対抗するべく、米国Microsoftが新プロジェクト「Albany」(開発コード名)の開発を秘密裏に進めているようだ。今年3月末に、同社に近い情報筋が明らかにした。
この情報筋によると、Albanyは「Microsoft Office」のような、インストール型のオフィス・スイートと、「Office Live Workspace」「同OneCare」「同Suite」などの「Office Live」ホステッド型サービスを統合した小・中規模/コンシューマー向けパッケージ製品で、BestBuyなどの小売店を通して販売される見通しだという。ただし、Albanyに含まれるのは、Office Liveホステッド型サービスではなく、デスクトップ版のOneCareや「Windows Live Messenger」「Windows Live Writer」といったクライアント・アプリケーションが含まれるとの情報もある。
Microsoftが一部のテスターにAlbanyベータ版の試用を依頼していると、匿名の情報提供者は述べている。ただし、一切の情報を開示しないことがテスターの条件となっている。今回のベータ版は、パッケージの統合インストーラのテストが主目的のようだ。
Microsoft Officeの機能がどの程度、Albanyに入るかは不明だ。低価格を1つの売りにすると見られるAlbanyは、おそらくWordやExcel、PowerPointを含む「Office Home and Student 2007」が中心になる可能性が高い。米国でのOffice Home and Student 2007の小売価格は149ドル95セントだ。これに対し、Outlookを含むOffice 2007のStandard版は399ドル95セントで、250ドルの価格差がある。
Microsoftの広報担当者は3月26日、Albanyという開発コード名を持つ製品のベータ版テストを開始したことは認めたものの、詳細は明かさなかった。
Microsoftにとって、Googleなどが提供する低コストの「オフィスSaaS」は、もはや無視できない存在になってきている。同社が長年支配してきたパッケージ・ソフトウェアの領域をじわじわと浸食しているからだ。これに対抗するため、パッケージ・ソフトをメイン事業に据え、販売してきたMicrosoftも、オンライン・ソフトウェアを提供し、Software+Service構想に基づく具体的なサービスの投入を始めている。
「複数のバージョンを持つパッケージ版Officeが今後もコンシューマー市場やビジネス市場で成功し続けるとしても、将来的にはホステッド版のOfficeも提供する」と、あるMicrosoft幹部は過去に語っている。同社は、サービスを拡充するSoftware+Services構想を推し進めながら、既存のパッケージ・ソフトウェア・ビジネスとの“共食い”にならないよう、Albanyをハイブリッド製品として販売しようと考えているのかもしれない。
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